明治が全国の酪農家向けコミュニティ開設 農場の経営陣やリーダーの成長を支援

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株式会社明治は9月1日に、サステナブルな酪農経営への貢献を目指した明治独自の酪農経営支援活動「Meiji Dairy Advisory(以下、MDA)」における取り組みとして、全国の酪農家をつなぐウェブサイト「Meiji Dairy Advisory COMMUNITY(以下、MDAコミュニティ)」を開設した。乳業メーカーとして初めての取り組みとなる。

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日々のちょっとした出来事なども語り合える

MDAは、農場経営における人材マネジメントにフォーカスし、農場の作業改善や経営管理技術の向上をとおして、酪農に関わる人の成長を支援し、サステナブルな酪農経営に貢献する取り組みだ。2018年に開始し、2022年からは明治と酪農家とのパートナーシップの強化や、酪農経営における好事例の共有による生産性向上、酪農家同士のコミュニケーションの場の創出のため「MDA ミーティング」を実施していた。

「MDAコミュニティ」は酪農家専用のウェブサイト。酪農家同士の交流はもとより、相互に情報提供することによる悩みの解消や、いままで接点のなかった酪農家同士のつながりを創出することで新たな関係を構築できるという。目指すのは、“難しい話”だけではなく、日々のちょっとした出来事なども語り合えるアットホームな環境だ。

生乳生産量が増えない原因は「働く環境」や「働き方」

日本国内の生乳生産量は1996年をピークに20年以上にわたり減少傾向にある。

明治グループでは、生乳生産量増加に向けた施策を数々試みたものの、2014年に起きたバター不足問題をひとつの転機として「このままでは本当に高品質の牛乳・乳製品を消費者に届けられなくなる」という危機感を強くし、施策をさらに強化・進化させる方向へと舵を切った。

2015年から同社の酪農部のメンバーと、グループ会社である明治飼糧株式会社が協力しながら酪農現場に何度も足を運び、「生産量が増えない原因」を徹底的に分析した。

その結果、明治がたどり着いた根本的な原因は、エサのあげ方や牛の飼い方といった飼育に関する技術的なものだけではなく、「働く環境」や「働き方」など「人」に起因するものだったという。そこで2016年から3年間、酪農先進国であるデンマークから講師を招き、人の働き方に関するセミナーを開催しながら農場経営におけるノウハウを蓄積していった。

酪農現場の課題解決をサポート

培った知見やノウハウを生かし、MDAでは、酪農に関わる人々がやりがいを感じながら働ける農場にすること、そして無駄をなくして作業を効率化して負担を減らすことなど、農場のあるべき姿を一緒に描きながら農場の経営陣やリーダーの成長を支援していく。

MDAでは、農場が経営目標を達成し続けることができるように、リーン生産方式に基づくカイゼン文化を定着させていく。そのため、解決策を示すコンサルティングではなく、農場とともに考え、農場の人々の気づきをとおしたより良い環境や仕組みの構築を支援するアドバイザリーという形を採用しているそうだ。

全員参加で問題を見つけカイゼンする「日常カイゼン」、ありたい姿を描き、カイゼンを進める「目標設定カイゼン」、永続的に人の成長を支援する「仕組みカイゼン」をともに進めていくことで、酪農現場の課題解決をサポートしていく。

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