成田国際空港株式会社は4月18日、成田空港で進行中の複数の大規模整備計画を象徴する「ビッグプロジェクト」の総称(愛称)を、一般から広く募集することを発表した。募集期間は5月23日までで、成田空港に関心のある人なら誰でも応募できる。
「第2の開港」へ 滑走路増設や空港施設の再編など大規模計画
成田空港では現在、第3滑走路の新設や既存滑走路の延伸といった「更なる機能強化」に加え、3つの旅客ターミナルを1つに統合する新ターミナル整備、貨物施設の集約化など、空港全体の能力向上を目指す「『新しい成田空港』構想」を推進している。これらの取り組みは「第2の開港」とも呼ばれ、空港と地域が一体となって発展する“エアポートシティ”の実現を視野に入れている。
こうした複数のプロジェクトを包括する「未来の成田空港」を象徴する総称を広く公募することで、市民や空港利用者との一体感を高め、成田空港のブランド力強化と情報発信につなげたい考えだ。
応募はWebから1人1点まで 入賞者には景品も
応募できるのは1人1点までで、名称には「意味や理由が明確であること」「成田空港らしさが表現されていること」などが求められる。また、既存の団体や取り組みと同名にならないこと、著作権や商標権など知的財産を侵害しないことも条件となる。
応募は成田空港公式サイト内の応募フォームから受け付けており、候補に選ばれた人の中から抽選で10名に、成田空港に関連した景品が贈られる。
最終的な名称の決定は、有識者を含む選定委員会による審査を経て、国・千葉県・空港周辺9市町・成田国際空港株式会社で構成される「成田空港に関する四者協議会」で行われる。結果発表は2025年6~7月頃を予定しており、成田空港のホームページなどで公表される。
総称が象徴するのは「成田空港の次の50年」
成田空港は、1978年の開港以来、日本の国際ゲートウェイとして発展してきた。今回のビッグプロジェクトは、空港の機能を抜本的に見直し、環境に配慮した先進的なインフラ整備と地域との共生を進める新たなステージとなる。
プロジェクトに対する理解と参加を促すため、成田空港ではマンガ形式の紹介ページも公開中。今後の成田空港の姿に期待を寄せる人々が、愛称の応募を通じてその未来づくりに参画する機会となる。
【参考リンク】
・応募ページ:https://www.narita-airport.jp/ja/news/202504_nrt_bigproject/
・マンガ「成田空港の未来について」:https://www.narita-airport.jp/ja/discover/nrt_future/
・「成田空港の機能強化について」(千葉県)https://www.pref.chiba.lg.jp/kuushin/kinoukyouka2.html
・「『新しい成田空港』構想」:https://www.naa.jp/jp/airport/new_narita_airport.html