株式会社クロス・マーケティングは、「防災に関する調査(2024年)備え・実践編」に関する調査を実施。備えの実施や備えている物やこと、避難所・避難場所への移動時間と経路の把握、災害発生時から数日後までの情報収集源に着目し分析したという。調査結果は8月7日に発表した。
本稿ではプレスリリースに記載の内容をお届けしていく。
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調査概要
調査手法:インターネットリサーチ
調査地域:全国47都道府県※2023年7月の一部の豪雨被災地は配信対象外
調査対象:2022年:20~69歳の男女、2023年:20~79歳の男女、2024年:20~79歳の男女
調査期間:2022年:7月15日(金)~ 17日(日)、2023年:7月14日(金)~ 16日(日)、2024年:7月12日(金)~ 14日(日)
有効回答数:2022年:本調査2,500サンプル、2023年:本調査3,000サンプル、2024年:本調査3,000サンプル
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合があります
災害への備え
災害に対する家庭内の備えを5段階で聴取した結果、「できている計」は17%にとどまり、「できていない計」は47%と半数近くを占めた。20代~40代は備えができていない割合が半数を超えた。この3年間の結果をみても災害への備えができている人は低調のままである。
防災対策として”物の備え”では、「懐中電灯やランタン」4割台、「乾電池」「非常食・保存食・ペットボトルの水」「カセットコンロ・ガスボンベ」が3割台であり、3年間で大きな変わりはない。
”室内・室外の備え”は、「避難所・避難場所の確認」、”コミュニケーションの備え”では「固定電話の契約」が3割台でTOPにあがった。
避難所・避難場所・避難経路の確認
最寄りの避難所・避難場所・避難経路の確認の有無と実際に歩いて時間や経路を確認したかを聴取した。自宅近くは、場所を確認している人が38%でそのうち「大体の移動時間を把握しているが、実際に確かめたことはない」が19%、「大体の移動時間を把握しており、実際に確かめたこともある」が16%であった。有職者と学生において、勤務先/通学先近くの場所の確認は、10%と非常に少ない。場所を確認していない人は、自宅近くで62%、通勤先/通学先近くが90%であり、大災害が起きた場合、いち早く逃げることができるのかが懸念される。
災害発生時から数日後までの情報収集源
災害発生時、発生から数時間後、発生から数日後の情報収集源について確認した。発生時から数日後まで「テレビ」が最も高く、「ラジオ」「市町村など自治体のインターネットサイト」「気象庁のインターネットサイト」が続く。
テレビやラジオ、新聞の媒体、気象庁・自治体・NHKの防災などのインターネットサイトや防災行政無線、コミュニティからの情報収集は年代があがるほど高まる。一方、年代が若いほど、公共機関、個人アカウントのSNSによる情報収集が多くなっている。