株式会社BTMは、2025年3月27日、有限会社技研(本社:大分県大分市)の株式を100%取得し、子会社化したと発表した。20年以上にわたり九州地域で地場企業との取引実績を積み上げてきた技研をグループに迎えることで、地方の優秀な人材確保と地域密着のDX推進を強化し、地域経済の活性化に貢献する狙いだ。
地方人材と信頼関係を強みに、九州での展開を本格化
BTMは「日本の全世代を活性化する」をミッションに掲げ、全国の開発会社とのネットワークや自社育成のエンジニアを活用しながら、DX推進支援事業を展開している。中でも、人口減少や労働力不足が顕著な地方にこそ、日本再生の可能性があると位置づけ、積極的に地方拠点を拡充してきた。
今回子会社化された有限会社技研は、Webシステムやアプリ、オープン系システム開発に強みを持ち、九州地方の大手企業や地元企業、自治体などと信頼関係を築いてきた企業である。BTMは2015年の福岡支社開設、2019年の佐賀ラボ設置に続き、九州地域での事業拡大を加速させるタイミングで技研をグループに迎え入れることとなった。
子会社化による主な効果
九州地方の顧客拡大
技研が長年構築してきた地域企業との信頼関係を活かし、BTMグループ全体としての取引拡大が期待される。
地方エンジニアの確保と育成
技研が採用・育成してきた大分・福岡・鹿児島エリアのエンジニアが加わることで、BTMの強みである「地方人材活用」をさらに推進できる。
エンジニアのキャリア支援
技研のエンジニアがBTMの多様な取引先案件に参画することで、キャリアの幅を広げる機会が生まれ、人材育成の視点でも好影響が見込まれる。
AI領域にも注力 Laniakea社の事業譲受で技術力を強化
BTMはDX支援の幅をさらに広げるべく、AI領域での強化も進めている。2025年1月にはAIに特化した子会社「BTMAIZ(ビーティーエムアイズ)」を設立。続く同年3月には、Laniakea株式会社からSES事業を譲り受け、AI技術の専門性を高める布陣を整えた。
Laniakea社が持つ機械学習やデータ分析の高い技術力、ならびに人材をBTMグループに取り込むことで、コンサルティングから開発・運用までを一気通貫で担うAI領域のワンストップサービス提供を目指す。これにより、BTMの強みである地方DX支援と先端技術の融合がさらに進むとみられる。

地域とテクノロジーの融合で、全国的なDXを牽引
BTMは今後も全国の企業や自治体とのアライアンスを積極的に進め、地域に根ざしたDX推進を軸に事業展開を加速させる方針だ。今回の技研子会社化、Laniakea社の事業譲受という2つの大きな動きは、地方におけるDXの現場を支え、持続可能な地域経済の土台づくりに直結する。
「地方に眠る可能性を掘り起こし、日本全体を活性化させる」。そのミッションの実現に向けて、BTMの挑戦は続いていく。
