関係人口の創出のためにLINEオープンチャットを活用 奈良市・出雲市がコミュニティ構築に挑戦へ

画像はプレスリリースより
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LINEヤフー株式会社は7月31日、同社が提供するサービス「LINEオープンチャット」において、初の公式自治体パートナーに奈良県奈良市、島根県出雲市を迎え、地域活性化を目指す新たな取り組みを開始したことを発表した。これは同社が2023年8月から展開している「オプチャで話そ 地域とつながるプロジェクト」の一環だ。

LINEのオープンチャットは、年代や趣味など共通点がある人同士でトークや情報交換ができるチャットサービス。2019 年のサービス開始以降、共通点で気軽につながれるオンラインの場として利用されているという。

奈良市と出雲市がそれぞれオープンチャットをどのように活用し、何を目指していくのかをプレスリリースをもとに紹介していく。

目次

奈良市:関係人口コミュニティの構築に挑戦

奈良市は、1300年の長い歴史と、新しく生まれる多様な魅力が交じり合い、おいしい食事や個性あふれるお店、質が高い宿泊施設を楽しみに日本中・世界中から観光客が訪れている。この数年は観光だけでなく、「暮らしたいまち」としても選ばれており、豊富な移住支援制度や取り組みの成果もあって、奈良市の人口は、5年連続の転入超過を達成しているそうだ。

しかし、県外在住の奈良県出身の若い世代に向けたコミュニケーションの場の少なさを課題に感じていた。そこで奈良市は、オープンチャットの取り組みを通して、参加者自らが奈良の魅力を発見・発信する仕組みをつくり、関係人口コミュニティの構築に挑戦していきたいと考えている。

奈良市は、「Old History,New Discovery.」をスローガンとして掲げ、最も古いまちで最も新しい地方都市モデルを示していくため、他都市の参考になるよう取り組んでいくという。

奈良市のLINEオープンチャットは、県外に住む奈良出身の方、今後奈良市への移住を考えている方、奈良に興味があり何かしらのつながりを持ちたいと思っている方など、誰でも参加可能だ。奈良県内で開催される若者向けのイベント情報の発信をはじめ、オープンチャットの参加者同士で奈良市への想いを語り合ったり、情報交換の場として使ってもらうことを想定している。

出雲市:市の魅力を市内外に発信、リアルな情報交換ができる場に

近年、少子高齢化や自家用自動車の普及の影響による、公共交通利用者の減少やドライバーの高齢化、ドライバー不足等により公共交通を取り巻く状況は厳しさを増しており、このままでは地域における公共交通が成り立たなくなると危惧していた。

出雲市の観光を支える交通事業者やその他の観光業に従事する人たちと協力し、出雲市の魅力を市内外に発信したり、リアルな情報交換ができる場としてオープンチャットを新たに活用していく。そして公共交通の利用促進や観光地のドライバーとして一緒に出雲を盛り上げてくれる人材・関係人口づくりにつなげていきたいと考えている。

市民の暮らしを支える公共交通の維持・確保は、交通分野の課題解決にとどまらず、まちづくり・観光・健康・福祉等、様々な分野に大きな影響をもたらす。出雲市が挑戦するのは、SNSというプラットフォームを使い、全国的な課題でもある公共交通の成り手不足の解決だ。

オープンチャットのテーマは、出雲の交通事業者の協力のもと運用する「みんなでつくる出雲旅」だ。誰でも参加できる。たとえば、出雲の気になるスポットや知りたい観光情報について、オープンチャット内でみんなの声を募集する。集まった意見や質問に対してInstagramのリール動画でアンサーを返したり、さらにはオープンチャットで集めた意見からツアーが生まれるかもしれない、という。

オープンチャットは「地域を活性化させる助けになる」

LINEヤフーがオープンチャットで地域活性化を図ろうとしたきっかけは、オープンチャットで地域ごとの暮らしに関する情報や気象・災害・観光情報など、日々リアルな情報交換が活発だったことからだという。LINEヤフーは「こういったやり取りは、新たな出会いを生み、生活を少し便利にしたり楽しくしたり、その地域を活性化させる助けになる」と考えているそうだ。

今回、奈良市・出雲市をオープンチャット初の公式自治体パートナーに迎え、それぞれの地域が抱える課題を解決する新しいプラットフォームとして確立させ、将来的には「地域課題の解決×オープンチャット」のモデルケースになることを目指して取り組んでいく。

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