株式会社LIFULL(ライフル)は9月6日、栃木県那須町と「リビングシフトの推進に関する包括連携協定書」を締結した。本協定に基づき、両者が連携しながら那須町の関係人口や雇用の創出、移住定住促進、空き家の利活用促進、子育て世帯のキャリアアップ推進に取り組む。
リビングシフトとは、個人が、仕事や住まい、暮らし方を多様な選択肢から選び、自分らしい生き方を実現していく社会への移行を指す。那須町においては「“都市一極集中”から“地方・分散型社会”への転換、“仕事を中心とした生き方”から“自分の価値観を尊重した新しい働き方・暮らし方・学び方”への変化」を指す。
那須町は、栃木県の最北端に位置し、北西部に那須連山の主峰、茶臼岳がそびえ、南斜面には、1390年の歴史を持つ温泉「那須温泉郷」がある。自然豊かで静かな環境や、東京から那須塩原駅まで新幹線で約1時間10分というアクセスの良さから観光地として高い人気がある。しかし、若年層の流出により高齢化が進んでおり、地域の労働力確保や次世代育成が懸念されていた。
そこで今回の協定をライフルと結んだことで、以下の9点に関して両者間で取り組み、那須町が抱える社会課題の解決を目指していく。
- 那須町への移住・定住・二地域居住の促進に向けた情報発信に関すること
- 地域課題解決人材の採用に関すること
- 地域課題解決人材の活動サポートに関すること
- 地域課題解決人材の育成に関すること
- 那須町の住生活の向上に向けた空き家等の情報の公開及び利活用に関すること
- 那須町の空き家等の利活用を希望する都市部企業又は人材とのマッチングに関すること
- 二地域居住の推進に関すること
- 子育てと仕事の両立支援及びデジタル人材育成の推進に関すること
- その他那須町の地域の活性化に関すること
早速ことし10月から、那須町にて子育て世帯を対象とした、テレワーカー育成講座を実施予定だ。
ライフルの地方創生事業 CEO 岡林 優太氏は「那須町とはこれまでにも地域おこし協力隊の採用支援や町内の空き家の調査事業(水道データを活用した分析、所有者の意向確認等)に取り組んできた。この度の協定締結により、ライフルが持つ知見と那須町ならではの魅力を活かした取り組みをこれまで以上に強化し、関係人口および雇用の創出、移住定住促進、子育て世帯のキャリアアップ推進に貢献していく」と今後の展望を述べている。
ライフルは、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOMES」などを運営する企業だ。主力事業のほかに、空き家の再生を軸とした「LIFULL 地方創生」、シニアの暮らしに寄り添う「LIFULL 介護」などにも取り組んでいる。