茨城県下妻市の空き家問題、市が把握しているだけでも約600件 利活用に向けて解体工事DXのクラッソーネ社と連携協定を締結

クラッソーネ
下妻市長 菊地氏(左)、クラッソーネCEO 川口氏(右):写真出典プレスリリース
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株式会社クラッソーネは10月16日、茨城県下妻市と「空き家除却促進に係る連携協定」を締結したことを発表した。全国的にも社会課題となっている空き家問題への対策として、下妻市の空き家除却を推進することで、安全安心なまちづくりを目指す。

なお、本締結でクラッソーネと自治体の連携実績は89自治体となった。

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全国の空き家率よりも高い茨城県の空き家問題

空き家は国内の社会問題のひとつ。総務省が2024年4月に発表した「住宅・土地統計調査の速報集計結果」によれば、全国の空き家数は900万件、空き家率は13.8%と、過去最高の水準となったことが明かされた。

茨城県内の空き家も年々増え続けており、平成30年時点で約133万戸の住宅のうち19万7,200戸が空き家となっており、総住宅数に占める空き家の割合は14.8%。全国の空き家率13.6%よりも高くなっている。

今回締結した下妻市では、市が把握しているだけで空き家は600件。そのうちおよそ200件が適切な管理に至っていない状態だった。こうした空き家に対応するため、令和4年に同市は下妻市空家等対策計画を策定し、空き家対策を進めている真っ最中だ。

今回、下妻市やクラッソーネ社のそれぞれが持つ資源や特長を活かしながら、下妻市内の空き家の除却促進に向けて連携協力を図り、空き家の適正な管理の推進に寄与することを目的として、協定の締結に至った。取り組みを通じて、空き家の課題を解決するとともに、同社の「解体費用シミュレーター」「すまいの終活ナビ」をはじめとしたIT技術やデータを活用して、自治体担当者の住民対応の質の向上や業務効率化など、自治体DXの推進に寄与していく。

協定に基づく主な取り組み内容

  1. 解体の概算費用や土地売却査定価格を提示する「すまいの終活ナビ」を紹介
    (URL:https://www.crassone.jp/simulator/navi/ibaraki/shimotsumashi
  2. 市民が近隣の迷惑な空き家について自治体へ情報提供できる「お困り空き家の連絡フォーム」を導入

    (URL:https://www.crassone.jp/akiya-contact-form/ibaraki/shimotsumashi
  3. 空き家所有者等へ空き家解体の進め方に関するフライヤーを配布
  4. 市民や空き家所有者からの相談に、当社のサービスや情報を活用し対応
  5. 空き家除却促進に関する施策において、当社のサービスやノウハウを提供

「空き家は、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼす恐れ」

今回の締結にあたって、プレスリリースでは各代表のコメントが記載されている。

下妻市長 菊池 博 氏

人口減少や高齢化、社会構造の変化などを背景に全国的に空き家は増加しており、地域の安全や景観を脅かす深刻な問題となっています。下妻市においても空き家の問題は、深刻な影響を及ぼしており、特に適切に管理されていない空き家は、地域住民の生活環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。この度の協定を通じて、利活用が困難な状態にある空き家の適正な解体やその土地が再び流通し、利活用が進むことで、安心・安全で活気ある地域づくりに寄与できることを期待しています。

株式会社クラッソーネ 代表取締役CEO 川口 哲平

当社は「『街』の循環再生文化を育む」というビジョンを掲げ、解体工事を通じて多くの人々の豊かな暮らしの実現を目指しています。事業を行う中で、空き家問題の高まりを感じており、またその解決には自治体と民間事業者の連携が重要だと考えています。

この度、下妻市と連携協定を締結し、解体の領域で空き家対策のサポートができることを嬉しく思います。弊社の解体に関する知識や経験・IT技術を活用し、安全安心なまちづくりの実現に向けて尽力してまいります。

「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に3年連続で採択

クラッソーネは、解体工事領域で、全国2,000社以上の専門工事会社と施主をマッチングするサービス「クラッソーネ」を運営しており、これまでに累計14万件以上の利用者実績がある。

また、「解体費用シミュレーター」や「すまいの終活ナビ」を利用した公民連携での空き家対策事業が、令和3年度から令和5年度の国土交通省「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に3年連続で採択されている。

茨城県内においては下妻市以外に、常総市、神栖市、取手市、ひたちなか市と連携協定の締結実績がある。

クラッソーネ

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