鳥取県が10月27日(日)に鳥取砂丘で開催した「鳥取砂丘ハロウィンパーティー」が大盛り上がりだったようだ。
イベント当日は、広大な砂丘を舞台に、近隣住民のほか東京都や大阪府、香川県など県内外から約350名が思い思いのコスチュームに身を包み集結。仮装パレードや動く砂像パフォーマンス、砂丘ディスコなど多彩なハロウィンコンテンツで「砂丘ハロウィン」を存分に楽しんだという。
「砂丘にさっきゅうに来て」
イベント開幕のセレモニーには「サキュウ血鬼(さきゅうけつき)」に扮した平井県知事が登場。「県内いろいろなハロウィンイベントをしていますが、ここ鳥取砂丘は大自然の中で安全にパレードができる場所です。全国の皆さん、ハロウィンは鳥取砂丘に早急(さっきゅう)に来て下さい!」とコメントした。
メインイベントである「鳥取砂丘大仮装パレード」では、魔女やカボチャの仮装姿の親子から「仮装をして集まれるこんなに広い場所が鳥取にあるのがうれしい。大自然と絡めたこのイベントは子ども達が裸足で走り回れますし、大人も一緒に仮装して映える写真が撮れるので楽しいです」など、非日常を楽しむ声が多く聞かれたそうだ。
ハロウィン仮装したとっとりふるさと大使のポケモン「サンド」と「アローラサンド」との写真撮影会なども開催。思い思いにハロウィンコンテンツを楽しみ、会場には多くの笑顔と歓声があふれたという。
都市部では規制も ハロウィンイベントの在り方
ハロウィンといえば、仮装やパーティーで楽しむ風習が日本でも定着しつつあるイベントのひとつだ。しかし、限られたスペースに人が集中してしまうことなどの懸念から、「ハロウィンは街に出ないで」など都市部では規制も設けられている。
こうしたハロウィンならではの課題やジレンマを解消するために、同県は「鳥取砂丘という広大な大自然のスペースを活かし、鳥取県らしく自由でハッピーなイベントを開催する」と以前のプレスリリースで述べていた。
鳥取砂丘レベルの広大な土地があれば、さまざまなイベントを企画できそうだと思いつつも、「既存の資源をフル活用する」という鳥取県の姿勢はほかの地域にも波及していくと、各地でおもしろい取り組みが増えていきそうな予感がする。今後の地域活性化や地方創生で求められるのは「企画力」なのかもしれない。
鳥取県は「鳥取県ハロウィン聖地化プロジェクト」を掲げ、来年度以降も、より自由で誰もが楽しめるハロウィンパーティーを目指していくという。
それ以上にこの鳥取砂丘ハロウィンにおいては、県知事が楽しそうに参加されている点がとてもよかったとのだと思う。イベント参加者と距離が縮まったように感じ、行政と住民の距離感をぐっと近づけるきっかけにもなったのではないだろうか。