株式会社ecloreは12月14日、同社のSEO支援事業「ランクエスト」が70代の男女150名を対象に「情報収集と検索行動」に関する独自調査を実施し、その結果を発表した。結果をみると、70代は依然としてテレビや新聞などの従来型メディアを重視する一方で、インターネット利用も広がっていることがわかった。
本稿では、株式会社ecloreが発表したレポートの内容をそのままお届けする。
調査概要
調査名:『70代』の情報収集と検索行動の実態
調査手法:インターネット調査
調査機関:Freeasy
調査対象:70代の男女
調査期間:2024年12月5日
サンプル数:150名
普段、情報収集を行う媒体を下記の中から教えてください(複数選択可)
最も多かった回答は「テレビ」で、86.7%に上りました。続いて「インターネット」が77.3%、「新聞」が66.7%となっており、70代における情報収集は引き続きテレビや新聞といった従来のマスメディアが大きな割合を占めています。
一方、SNS利用は16.7%、ラジオは19.3%と低水準にとどまり、新たなメディアへの移行は限定的なようです。
これらの結果は、70代向けの情報発信では、依然としてテレビ・新聞を軸とした従来型メディア戦略が有効である可能性を示唆するとともに、新興メディアの浸透には、より時間や工夫が求められることを意味するといえるでしょう。
検索時の端末を教えてください
※Q1で「インターネット」と回答した人(複数選択可)
パソコンが86.2%と最多で、次いでスマートフォンが61.2%、タブレットは9.5%にとどまり、70代ではパソコンが依然として主要なインターネット利用端末となっていることが示唆されます。
スマートフォンの利用率も6割超と比較的高い水準にあるものの、パソコンの存在感は依然として大きく、タブレット利用はごく一部に限られています。
これらの結果は、高齢層においては馴染みの深いPCを中心に、新たな端末へもある程度移行しつつある過渡的な状況を示していると言えるでしょう。
普段、検索に使う検索エンジンを教えてください
※Q1で「インターネット」と回答した人(複数選択可)
検索結果の何ページ目までのサイトを確認しますか?
※Q3で「Google」と回答した人
「2ページ目」まで確認する層が最も多く40.5%となり、「1ページ目」までの31.5%を上回っています。また、「3ページ目」まで確認する割合も19.1%存在し、上位表示だけでなく複数ページ先まで視線を向ける人が一定数いることがうかがえます。
一方で、「4ページ目」は2.3%、「5ページ目以上」も6.7%と、より深い層まで情報を追うグループは少数です。
これは、70代が必要な情報を探す際、上位2~3ページである程度満足する一方、わずかながらも強い探求意欲を持つ利用者が存在することを示しています。
70代の検索行動と情報収集の実態
70代は依然としてテレビや新聞などの従来型メディアを重視する一方で、インターネット利用も広がっていることがうかがえます。
デバイス面ではパソコンが主流で、スマートフォンが続く一方、タブレット利用は少数にとどまります。検索エンジンはGoogleとYahoo!に利用が集中し、新興勢力や特化型サービスの浸透は限定的です。
また、検索結果の閲覧は1ページ目だけでなく2~3ページ目まで確認する層が一定数存在し、必要な情報を得るためにある程度掘り下げる姿勢も見られます。
総じて、70代は従来の信頼性あるメディアを基盤としながら、パソコンを中心としたインターネット活用や主要検索エンジンへの依存を通じて情報収集を行い、新旧の手段を組み合わせた柔軟な利用実態が示唆されます。