デジタル業務効率化のリーディングカンパニーである株式会社インフォマートと、AI技術の最先端を担う国立大学法人名古屋工業大学が、フード業界の発展を目指した共同研究を開始した。1月24日に発表されたこの取り組みは、外食企業や食品卸企業が抱える人手不足や原材料高騰といった課題解決にAI技術を活用するものだ。
目次
フード業界が直面する課題
フード業界は近年、以下のような課題に直面している。
- 人手不足:労働力の確保が年々困難に。
- 原材料高騰:経営を圧迫する要因に。
- 2030年問題:生産年齢人口の減少による労働力不足のさらなる深刻化。
こうした状況の中、効率的な業務改善策の必要性が増している。
AI技術とビッグデータの力で課題解決
今回の共同研究では、インフォマートが蓄積してきた膨大なデータと名古屋工業大学の高度なAI技術を融合し、フード業界の抱える課題の解決を目指す。研究内容は以下の通りだ。
- 現場の課題ヒアリング:飲食店や食品卸企業の現状を調査。
- ビッグデータ解析:収集データをAIで分析し、具体的な改善策を提案。
- 業界全体の発展を目指すモデル構築:持続可能な解決策を実現。
共同研究の期待とコメント
株式会社インフォマート フード事業部門 上席執行役員 杉山 大介氏
この度は、名古屋工業大学 田口准教授との共同研究の機会を賜り、心より御礼申し上げます。
当社は25年以上にわたり、外食企業と食品卸企業の双方に寄り添い、フード業界の業務効率化、そして業界の活性化に取り組んでまいりました。今回の共同研究を通じて、業界が直面している人手不足や原材料高騰等の課題解決に貢献できると確信しています。今後も、フード業界全体の発展に寄与し、より一層「おいしい未来」の実現に向けて取り組んでまいります。
名古屋工業大学 情報工学類 田口 亮 准教授
これまでは製造業界との共同研究をさせていただくことが多く、フード業界は初めてなのでワクワクしています。これまで当研究室では言語や画像に関するAI技術の開発を行ってきました。また、本学の社会人イノベーションプログラムや創造工学プログラムにおいて、複数の分野を融合した価値創造のための教育プログラムの作成と運営にも携わってきました。これらの知見を活かし、フード業界の課題発見・解決に貢献したいと考えています。