東京都渋谷区が推進する「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」において、2025年度から新たに「アニメ・声優クラブ」が設置され、エンタメ業界の専門教育機関・アミューズメントメディア総合学院(以下、AMG)が講師派遣や機材提供を通じて支援することが発表された。
学校の枠を超えて展開されるこの取り組みは、教員の働き方改革と生徒の多様なニーズに応える「地域クラブ活動」の先進モデルとして注目されている。
教員の働き方改革と生徒の“やってみたい”を両立
部活動の地域移行をめぐっては、文部科学省が2023年度より本格的に推進を開始している。渋谷区ではそれに先駆け、2021年11月に「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」を始動。地域企業や団体と連携し、学校の枠を超えた多様なクラブ活動を展開してきた。
今回新設された「アニメ・声優クラブ」は、そうした取り組みの一環として生徒の関心が高かった分野をカバーするもので、専門教育機関であるAMGの全面的な支援のもと実施される。
アフレコ実習や制作体験も “プロの現場”で学ぶ21回の講座
AMGは2025年5月から2026年3月にかけて、毎週日曜(夏季・冬季休校期間を除く)に全21回の講座を提供。同学院の3号館(渋谷区東)を会場とし、アニメーション制作やアフレコ実習といった実践的な内容を通じて、生徒がエンタメの現場に触れられる機会を創出する。
参加するのは渋谷区立中学校の生徒20人。プロの現場を教育の場とするAMGの理念のもと、実際に産業で活躍するクリエイターや声優が講師として指導にあたる。
「地域×学校×民間」で創る新しい“学びのかたち”
本プロジェクトは、渋谷区スポーツ協会が運営する地域クラブ「渋谷ユナイテッドクラブ」の一環であり、既にフェンシングや将棋、ダンス、料理などのクラブが運用されている。学校だけでは提供が難しい分野において、地域の企業や団体との連携が生徒の可能性を広げる新たな「学びのかたち」となっている。
アニメ・声優クラブの実施により、部活動が持つ“好き”や“得意”を伸ばす機能を再定義し、進路や将来の選択肢へとつなげていく新しい教育モデルの可能性が広がっている。