気象庁は宮崎県東部・日向灘で発生した最大震度6弱の地震を受け、「南海トラフ地震臨時情報」を初めて発表した。
南海トラフ地震臨時情報は以下の2種類の条件に当てはまった際に発表される。
- 南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合
- 観測された異常な現象の調査結果を発表する場合
また、情報名の後にキーワードを付記して「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」等の形で情報発表する。日向灘で発生した地震では8日に17時ごろ「調査中」のキーワードが記されていたが、その後「巨大地震注意」に移行した。
キーワードと各条件は以下にまとめた。
キーワード | 各キーワードを付記する条件 |
調査中 | 下記のいずれかにより臨時に「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催する場合 ・監視領域内(下図黄枠部)でマグニチュード6.8以上の地震が発生 ・1カ所以上のひずみ計での有意な変化と共に、他の複数の観測点でもそれに関係すると思われる変化が観測され、想定震源域内のプレート境界で通常と異なるゆっくりすべりが発生している可能性がある場合など、ひずみ計で南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる変化を観測 ・その他、想定震源域内のプレート境界の固着状態の変化を示す可能性のある現象が観測される等、南海トラフ地震との関連性の検討が必要と認められる現象を観測 |
巨大地震警戒 | 想定震源域内のプレート境界において、モーメントマグニチュード8.0以上の地震が発生したと評価した場合 |
巨大地震注意 | ・監視領域内において、モーメントマグニチュード7.0以上の地震が発生したと評価した場合(巨大地震警戒に該当する場合は除く) ・想定震源域内のプレート境界面において、通常と異なるゆっくりすべりが発生したと評価した場合 |
調査終了 | (巨大地震警戒)、(巨大地震注意)のいずれにも当てはまらない現象と評価した場合 |
各詳細などは、気象庁 南海トラフ地震に関連する情報の種類と発表条件にて。
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/nteq/info_criterion.html
8月8日16時43分ごろに発生した日向灘での地震については、このあと17時45分から緊急会見が実施される。