埼玉県飯能市と西武鉄道株式会社、株式会社ムーミン物語の3者は8月9日に「飯能市・株式会社ムーミン物語・西武鉄道株式会社の地域活性化に向けた連携に関する基本協定」を締結した。
この協定は、飯能市、西武鉄道、ムーミン物語の3者によって「ムーミンに会えるまち、はんのう」のシティプロモーションを推進し、中心市街地等の賑わい創出や観光振興、市内回遊性向上等を通じ、定住人口、交流人口および関係人口の増加による地域の活性化を目的としている。
市内イベントでムーミンを活用 シビックプライド醸成なども
ご存じの方も多いと思うが、飯能市には「ムーミンバレーパーク」がある。ムーミンの物語の世界に飛び込めるレジャー施設だ。ムーミンのテーマパークは、ムーミンの故郷フィンランド国外では初の進出だそうだ。
ムーミンバレーパークが開業した2019年3月以降、飯能市、西武鉄道、そしてムーミン物語は、さまざまな方面において連携していた。今回の協定締結は、これまでの連携をさらに強固なものにし、飯能エリアの地域活性化を実現したい3者の想いが合致したことで実現した。
今回の協定によって、市内イベント等へのムーミンアート活用やムーミンバレーパークのライブアクターの出演、西武鉄道飯能駅へのキャラクターオブジェ設置検討、スタンプラリー等まちなかの回遊企画、シェアモビリティ等の新たな交通手段の充実に取り組み、地域住民のシビックプライド(地元への誇りや愛着など)醸成や地域来訪者の回遊性向上を目指していく。
6個の連携項目によって観光資源の創出やまちなか賑わいづくり
3者の連携項目は以下の6点だとプレスリリースで明かされた。
- 『ムーミンに会えるまち、はんのう』のシティプロモーションに関すること。
- 中心市街地及び商店街のにぎわい創出に関すること。
- 市内回遊性の向上に関すること。
- 観光資源の創出・活用による観光振興に関すること。
- 自然・環境・景観の維持整備に関すること。
- その他地域住民及び地域来訪者の往来や満足度の向上に資する取り組みに関すること。
これらの項目のうち、1から3においては具体的に以下の取り組みを進めるという。
『ムーミンに会えるまち、はんのう』としてのシティプロモーション
目的:「ムーミンに会えるまち、はんのう」のシティプロモーション・まちなかの回遊性向上・まちなかで消費促進
概要:市内イベント等でのムーミンアート活用やムーミンバレー パークのライブアクター出演のほか、飯能駅をはじめまちなかでムーミンが感じられる取り組みを検討していく。
▲ ムーミンバレーパークのライブアクター ※イメージ
まちなかの回遊性向上
目的:まちなかの回遊性向上・まちなかでの消費促進
概要:市内スポットや市内イベントを巡るスタンプラリーや、地域限定クーポンの発行等、まちなか回遊性を向上させる施策を検討していく。
▲ 市内イベント(飯能まつり) ※イメージ
新たな交通手段の充実
目的:まちなかの回遊性向上と移動手段の充実
概要:シェアモビリティなどまちなかの新たな移動手段の充実に向け検討していく。
ムーミン物語 小幡社長「飯能市の発展に一層貢献してまいります」
またプレスリリースでは協定を締結した3者それぞれの市長および代表取締役社長のコメントが記載されているので、最後に紹介する。
飯能市長 新井重治氏
西武鉄道さま、ムーミン物語さまと地域の活性化に向けた新たな連携体制を築けましたことに、関係各社の皆様へ深く感謝を申し上げます。
本協定のメインテーマでもある「ムーミンに会えるまち、はんのう」のシティプロモーションを推進し、まちなかの賑わい創出を目指すとともに、地域の活性化に向けた様々な施策を展開していくため、3者で手を取り合いながら取り組んでまいります。
株式会社ムーミン物語 代表取締役社長 小幡匡志氏
8月9日は、ムーミンの原作者トーベ・ヤンソンの誕生日でもあり、ムーミンを記念する「ムーミンの日」でもあります。このような良き日に、地域活性化に向けた連携に関する基本協定の締結に参加できますこと、心よりお礼申し上げます。
この度の連携協定により、「ムーミンに会えるまち、はんのう」という新たなフレーズのもと、これまで各々進めていた連携を3者共同で推進し、ムーミン物語が有するコンテンツも大いに活用させていただきながら、まちなかの賑わいの創出、地域回遊性の向上、観光活性などを通じて、飯能市の発展に一層貢献してまいります。
西武鉄道株式会社 代表取締役社長 小川周一郎氏
飯能市さま、ムーミン物語さまと一緒に、地域活性化に向けた連携に関する基本協定を締結できましたことに、関係の方々へ心より感謝を申しあげます。
今後、3者のさらなる連携により、「ムーミンに会えるまち、はんのう」というコンセプトのもと、飯能エリアの定住人口・関係人口・交流人口の増加に向けた魅力ある連携施策を展開し、地域公共交通を担う当社としても、飯能エリアのより一層の価値向上を目指して、尽力してまいります。