京セラコミュニケーションシステム株式会社と株式会社出前館は8月22日、車道を走行する中速・中型無人自動配送ロボットを活用し、「出前館」で注文された商品を配達するデリバリーサービスの実証実験を開始したことを明かした。場所は北海道石狩市緑苑台東地区の一部エリアにて。
実証実験では、「出前館」アプリ、サイトより注文されたセイコーマートの商品を、無人自動配送ロボットにて自宅近くの宅配ポイントまで配送する。配送する商品は、セイコーマート緑苑台店の常温品(全306品)で、ホットシェフや酒、冷蔵・冷凍品は取り扱わない。
ロボット走行中は、遠隔から監視者がモニタリングする。状況に応じてロボットを遠隔操縦するようだ。車道実証のための許可は、北海道運輸局から保安基準緩和認定を受け、北海道警察から道路使用許可を取得し、石狩市の協力を得て実施している。
実証実験の目的は、食料品アクセス問題と人手不足の解消だ。食料品アクセス問題とは、過疎地域だけでなく都市部や郊外の住宅街においても、高齢化の進展や食料品小売店の減少などの経済社会構造の変化による買い物弱者が増加しつつあることだ。
自動配送ロボットを使うことで、上述の社会課題への解決になる可能性があるだけでなく、積載量や配送効率を向上できる、配送能力の面での期待も寄せられている。
石狩での実証実験は10月下旬までを予定。期間中は水曜から日曜の10時から21時の間で1日あたり5便配送予定としている。