成田空港まで運ぶ「関西で生産された製品」をトラックから鉄道輸送に変更 ドライバー確保やCO2排出などの課題解決へ

成田国際空港
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関西で生産された製品を成田空港経由で輸出する際、これまで関西から成田にはトラックを用いて運ばれていた。しかし、CO2の排出量や長距離トラックドライバーの確保が課題だった。

そこで成田国際空港株式会社は、日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)および日本フレートライナー株式会社(日本FL)と「成田空港モーダルシフト推進協議会」を立ち上げ、環境にやさしい鉄道共同輸送サービス「RAIL to NARITA LCLサービス」の実証実験を開始し、モーダルシフトの推進に貢献することを発表した。

モーダルシフトとは、トラック等の自動車を使っている貨物輸送を、環境負荷の小さい鉄道や船舶の利用へと転換することを指す。今回のケースでいえば、長距離トラックを使用していたところを鉄道輸送に切り替えるという話だ。

しかし、従来の鉄道輸送にも課題はあった。それは、コンテナ単位での契約となることから、重量が軽く、高価値な製品が多い航空貨物での利用が難しいことだ。

こうした背景のなか、成田国際空港株式会社がプラットフォーマーとしてLCLサービスの立案およびフォワーダーへの利用を働きかけた。そしてJR貨物および日本FLが企画販売、輸送サービスを提供することで、協議会として新たに小ロット(コンテナではなくパレット単位)でも利用可能な鉄道共同輸送サービスの実証実験をするに至ったのだ。

本実証実験に対して国土交通省が実施する令和6年度「モーダルシフト等推進事業費補助金」の交付が決定している。補助金の活用により利用しやすいトライアル価格を設定することでより多くのフォワーダーに鉄道輸送を試してもらえるそうだ。また、実証実験によって浮上した課題やニーズの洗い出しをしたうえで2025年度の本格運用を目指していく。

成田国際空港

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