国土交通省 国土技術政策総合研究所が公開している「地区レベルの将来人口予測ツール」のダウンロード数がリリース後2ヵ月で1,000件を突破した。このツールは、一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会が運用するポータルサイト「G空間情報センター」のユーザー登録をしたうえで、国土交通省 国土技術政策総合研究所のサイトからダウンロードできる。料金は無料だ。
本ツールの主な特長は以下の7点という。
- これまで市区町村単位でしか得られなかった5歳階級別・性別人口及び世帯数の将来予測が小地域(町丁・字)単位で可能。
- 令和2年国勢調査結果に基づく最新の将来予測が可能(バージョン1は平成22年国勢調査結果、バージョン2は平成27年国勢調査結果に対応)。
- Microsoft Excel上で操作でき、さらに、プルダウンメニュー等で簡単に操作が可能。
- 全国の人口データベースが付属しており、新たなデータの準備が不要。
- 予測結果について、人口推移や人口ピラミッド等のグラフの作成が可能。
- 予測結果は、Microsoft Excel上でマップ表示が可能(凡例の表示も可能)。
- 地理情報システム(GIS)での活用も可能で、予測結果の100mメッシュへの配分も可能。
国総研では、研究の一環として作成した「小地域(町丁・字)を単位とした将来人口・世帯予測ツール」を平成29年1月に公開。コンパクトシティ形成に向けた立地適正化計画、都市計画マスタープラン、郊外住宅団地再生計画、地域公共交通計画の策定等に活用されるなど、多くの方々にツールが利用されているという。また、本ツールは、国土交通省都市局都市計画課「立地適正化計画の手引き」においても、地区別将来人口予測手法の一例として紹介されている。
本ツールについては、多くのユーザーから、「令和2年国勢調査結果に基づく最新の将来人口予測」に対応できるよう要望があったそうだ。予測に必要な市区町村別将来推計人口(令和5年推計)が令和5年12月22日に国立社会保障・人口問題研究所から公表されたのを受け、この度改良版(バージョン3)を作成、公開した。これにより、今後、各種計画の新規策定や見直しにおいて、最新の将来人口予測に基づく検討が可能となる。