兵庫県川西市では10月1日から、認知症の人が日常生活での偶然な事故により、他人にけがを負わせたり、他人の物を壊したことなどにより、法律上の賠償責任を負ってしまった場合に、市がその賠償金の一部を保険で補償する「認知症高齢者等あんしん保険事業」を開始している。
この保険への加入条件は以下の3点をすべて満たす人が対象。
- 市に住民票があり、居住している人
- 「川西市認知症みまもり登録（※）」の登録をしている人（一部施設入所者、長期入院者は対象外）
- 他の認知症損害賠償保険に加入していない人
※川西市認知症みまもり登録とは、対象者は、市内に在住する65歳以上の人及び介護保険の認定要件を満たす40歳以上65歳未満の人で、認知症などにより行方不明になる可能性のある人。登録は住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談。本人が住み慣れたまちで安心して暮らし続けられるよう、地域の協力のもと、日ごろから地域で見守りできるようになる。登録された情報は、川西警察署・地域包括支援センター、住まいの地区の民生委員や地区福祉委員に情報共有され、地域での見守り体制の充実を図る。
市が保険契約者となり、加入者の費用負担はない。
保険金額は1事故につき上限1億円。主な事故例では「誤って他人の自転車を壊してしまった」「レストランで食事中に、誤って椅子を汚してしまった」「漏水事故を発生させ、階下の建物や家財に損害を与えてしまった」など。
