株式会社ロッテは10月29日から「YOIYO〈厚岸蒸溜所〉ウイスキー小暑」を特設サイトで販売開始した。価格は4個セット(ポストカード付き)が税込3,260円(送料込み)。簡易包装のエコパックでの10個セットは6,804円だ。
YOIYOはロッテが2021年に立ち上げたD2C(Direct to Consumer)ブランド。第1弾はマルス信州蒸溜所の“駒ヶ岳”シングルモルトウイスキーを使用したチョコレートを販売。今回の厚岸蒸溜所はYOIYO第17弾となり、同蒸留所とは4年連続のコラボレーションとなる。
なかなか手に入らない厚岸ウイスキーがYOIYOで味わえる
厚岸蒸溜所 チーフブレンダーの立崎勝幸氏は今回のコラボレーションにあたり、次のコメントを残した。
「お客様がワクワクするような配合にしたいなという思いがあって、ウイスキー小暑はいろいろな樽酒を使っています。
日本の方は繊細な部分を感じ取っていただけるので、ジャパニーズならではのヘビリーピーテッドの要素を探索していただけたらと。お酒もそうですが、チョコレートも遊んでいた方が面白い。
ウイスキーとチョコのお互いのいいところを引き出せるようなカクテルチックな配合を組んでもらいました」
また、日本バーテンダー協会 前会長 酒向明浩氏は期待を込めた以下のコメントを述べている。
「うちのバーはジャパニーズウイスキーも取り揃えていますが、厚岸ウイスキーを飲みに来られる方は結構多いですね。
厚岸蒸溜所は北海道の麦芽・水・酵母・樽を使ったりコンセプトがしっかりされていて、バーテンダーなら一本は手に入れたい、みんなが注目しているウイスキーです。
なかなか手に入らない厚岸ウイスキーがYOIYOで味わえるというと、お客様たちもびっくりされますね。できることなら通年販売の製品にしてもらいたいくらいです」
D2Cブランドの魅せ方は地域活性化の参考になり得る
YOIYOというブランド名は、ふらりと旅に出るような気持ちで、夕暮れの黄昏時や夕食後に楽しんでいただきたいとの想いにより、”良い宵(よい)”という言葉から名づけられた。
YOIYO“日本に酔うチョコレート”シリーズは、全国から選び抜いたお酒を、ロッテの技術によって香りごとなめらかなミルクチョコレートに閉じ込めた、こだわりの一粒。清らかな水や土地に根付いた原料、伝統の技が産んだ味わいに、ひと口頬張るだけで、そのお酒の産地を訪れたかのような気分を味わえるという。
D2Cブランドでは商品そのものについてはもちろん、商品やブランドのコンセプトや背景に存在するストーリー、携わる人たちの想いなどの要素を発信しやすい特徴がある。そのため、顧客は商品単体が好きというパターンだけでなく、「コンセプトが好き」「取り上げたテーマに共感した」などの、既存のブランドとは多少異なる「ファンとなる要素」が散りばめられている。
実際、YOIYOの特設サイトでは、今回のウイスキー小暑に関するヒストリーが多数記載。読み進めると思わずファンになってしまうような構成だ。
D2Cブランドだけでなく、YOIYOのような発信方法は地域の魅力の発信の参考になりそうだ。