一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(TMF)は11月8日、地方都市のカーボンニュートラル活動を支援する目的で、大学機関などと共に活動を開始したことを発表した。地域ニーズに沿った施策の実現や継続・自立化を目的に、2027年度の社会実装を目指している。
TMFの設立は2014年8月だった。公益的な活動を行うことを目的に設立された。TMFでは、モビリティを通じた豊かな社会づくりへの貢献に向けて、世界中で移動課題への対応をはじめとした幅広いプロジェクトに取り組んでいる。
現在、日本国内では7割前後の自治体がそれぞれ2050年頃を目指しカーボンニュートラル宣言をしている。達成に向けてはさまざまな知見や技術の導入を見据えながら、地域の特徴を考慮した施策検討やその実行が不可欠だ。TMFでは、そのため学識経験者の協力のもと地域ニーズに沿った施策を検討し、自治体や地域の企業・団体などと共に社会実装を目指すという。
活動に際しては他地域への展開も視野に、その結果を公表しより多くの地域でのカーボンニュートラル達成にも貢献していく。
まず活動地域としては異なるCO2排出特性に着目し、以下の3地域を選定した。
活動地域 | CO2排出削減の施策検討における着眼点 |
---|---|
鹿児島県肝属郡肝付町 | 1次産業や豊かな自然資源 |
福岡県糸島半島エリア | 大都市近郊の市街地 |
山口県周南市 | 沿岸地域のコンビナートなど産業の集積 |
これら地域特性の違いも分析・考慮し活動することで、他地域への展開を図る。また活動テーマとしてはモビリティ領域に加え、モビリティや生活に関連性の高いエネルギー領域も対象とする。すでに地域の方々と活動を開始しており、取り組み内容が具体化次第、順次公表していくそうだ。