写真:磐田市長 草地博昭氏 / ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社代表取締役社長 時松 浩氏 / JA遠州中央代表理事理事長:山田耕司氏(出典:プレスリリース)
静岡県・磐田市役所は7月11日、令和6年度から新たな特産品の創出を目指すため、レモンの産地化をすると発表した。
同月10日には、レモンの産地形成のために、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、JA遠州中央と連携協定を締結した。
三者連携によって栽培指導や食育活動を進める
三者連携による主な取り組み内容はそれぞれ以下だ。
磐田市
- 産地形成推進事業
- 圃場調整
ポッカサッポロフード&ビバレッジ
- レモン栽培指導
- レモン食育活動
JA遠州中央
- 生産者の取りまとめ
- 栽培指導
- 圃場調整
レモンを選んだ理由は全国トップクラスの日照時間の長さ
磐田市の農業では、高齢化による離農や茶価の低迷などの課題があった。今後荒れてしまう農地が増加する可能性もあったため、JA遠州中央と協議して対策を検討していた(磐田市が4月に発表したプレスリリース)。
磐田市らの対策や調査の結果、判明したのは年間の日照時間が2,582.8時間で、全国トップクラスの長さだったことが明らかになった。そして、1年をとおして温暖な気候を生かせることからレモンの産地化に挑戦することに至った。
くわえて、レモンの収穫時期は“お茶”の繁忙期と被らず、複合経営が可能であることからもレモン産地化を進める理由のひとつになったという。
磐田市での目標は、2030年までに市内でのレモンの作付面積を100ヘクタールにすることだ。新たに栽培をする方を対象に補助金を交付するなどの支援も進めている。
ちなみに、レモンの生産量が国内で最も多いのは広島県。そのなかでも、呉市や尾道市、大崎上島町などの瀬戸内海沿岸の島々が主要な生産地だ。
(参考:ひろしまラボ)
また、磐田市と今回連携をしているポッカサッポロは、2016年に広島県豊田郡大崎上島町と瀬戸内産レモンの振興を目指すために包括協定を結んでいる。
(参考:ポッカサッポロ 国産レモンNo.1産地)