成田空港で震度6強が観測された場合を想定した避難訓練を実施する。実際の地震による被害を想定したシナリオが用意されるが、空港従業員には事前にシナリオの内容は共有されない。さらに、訪日需要に対応するために外国人観光客やけが人など、さまざまなお客様役を演習実施エリア内の至るところに配置される。そのため、「自ら臨機応変に考え行動に移すという実践的な演習内容」だという。
避難訓練は12月6日に実施予定。この訓練は、成田国際空港株式会社と日本航空株式会社、慶應義塾大学の3者連携によるもの。訓練で使用する被害を想定したシナリオは、地震学・災害情報・防災教育などを専門とする慶應義塾大学 環境情報学部の大木 聖子(おおき さとこ)准教授監修のもと作成される。
成田空港ではこれまで年3回、空港従業員によるお客様の避難誘導などの訓練を実施している。今回の演習は、参加者が状況を踏まえて自ら考えて行動する実践的な応用訓練という位置づけだ。演習の様子は映像と音声で記録され、後日、この記録を慶應義塾大学 大木 聖子研究会が分析することで、課題や改善点、達成できたこと等を整理し、より効果的な防災計画の作成や今後の演習にも生かし、成田空港の災害対応力の更なる向上に繋げていくことが目的だ。
避難訓練は12月6日、14時から14時20分の予定。成田空港第2旅客ターミナルビル内で実施する。