認知症の人の生活課題解決や、やりたいことの実現の助けとなる製品・サービスの開発がさまざまな業界・領域にて推進され、「当事者参画型開発」の認知が拡がり、共生社会が実現されることを目指し、当事者参画型開発に取り組む企業・団体等を表彰する「オレンジイノベーション・アワード2024」が開催される。現在はこのアワードへの応募企業・団体等を募集中だ。
日本では、認知症及びMCI(軽度認知障害)の人の数は、2040年には合計約1,200万人(認知症約584万人、MCI約613万人)に達し、65歳以上の高齢者の約3.3人に1人を占めると言われている。
こうした状況に対し、経済産業省では「オレンジイノベーション・プロジェクト」を発足。認知症になってからも自分らしく暮らし続けられる「共生」社会の実現を目指し、認知症の人が主体的に企業や社会等と関わり、認知症の人の真のニーズをとらえた製品・サービスを開発する「当事者参画型開発」の普及と、その持続的な仕組みの実現に向けた取り組みを推進している。
開催するオレンジイノベーション・アワード2024では、認知症の人との共創のプロセスを重視し、そのプロセスや仕組み自体と、そのような過程を経て作られたユーザーフレンドリーな製品やサービスを表彰する。最優秀賞は1組、優秀賞は2組程度、特別賞は3組程度を予定。受賞者は、経済産業省のホームページ等で企業・団体等の名称や取り組み事例が公表される。また、受賞企業等は、オレンジイノベーション・アワードを企業PRなどに活用できる。そのほか、各種メディアによる取材される等の可能性もあるという。
募集対象は、先に記載したように認知症の人との共創のプロセスを重視して開発されたユーザーフレンドリーな製品やサービス。また、製品やサービスが市場導入前の段階であっても、当事者参画型開発の中で実践されている活動・取り組み自体も募集対象にする。
審査基準は以下の4点だ。
- 認知症当事者の視点・意見が反映されているか
- 独自性・独創性があるか
- 認知症当事者の方を含めた生活者のQOL向上にどれだけ寄与するか・期待されるか
- 認知症当事者の方を含めた生活者に対し、広く薦め普及させていきたいと思うか
予定されているスケジュールは、以下のとおり。
- 応募期間:2024年11月26日(火)〜2024年12月26日(木)正午まで
- 受賞者発表:2025年2月中旬
- 表彰式:2025年3月5日(水)
応募方法は「オレンジイノベーション・アワード2024」のWebサイトにて受付中。