株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス(TMN)は12月9日、新潟交通株式会社が運営する一部のバスにおいて、利用状況可視化に向けた実証実験を2024年12月12日に開始することを発表した。12月12日から22日までの11日間、新潟市内を運行する一部路線バス車内にAIカメラを設置し、バスの利用情報を取得する。
この実証実験の目的は、持続的な公共交通に向け路線バスの利用実態の把握することだ。
路線バスは、交通渋滞や天候など外部要因により定時運行が難しいことや、ピーク時とオフピーク時の需要の変動が大きいことなどから、運行計画の適正化が課題になっていた。
実証実験の具体的な内容は、乗車口および降車口に設置したAIカメラが利用者の顔画像をデータ化し、利用者属性を推定するとともに、GPS情報で停留所を特定。乗車時と降車時それぞれで推定した利用者が一致した場合、「いつ、どこから乗って、いつ、どこで降りたか」を乗降情報として記録するというもの。
なお、バス車内にて撮影された映像データは、セキュリティ環境の整った通信回線で分析システムに送信され、バス利用者の乗降分析の目的にのみ使用し、TMNにて厳正な管理を行い、実証実験終了後速やかに削除するという。なお、特徴量データによるバス利用者様の特定はしないそうだ。
将来的には、顔認証決済システムなど、より実用化に向けた精度向上を目標としているという。