株式会社スマートバリューは12月19日、同社が運営・提供するシェアリングプラットフォーム「Kuruma Base(クルマベース)」を、GNホールディングスが共愛学園前橋大学の敷地内で提供するカーシェアリングに提供したことを発表した。GNホールディングスは群馬県を中心に「Kuruma Base」を活用したカーシェアサービス「Patto」のフランチャイジーとしてカーシェアリングサービスを展開している。
共愛学園前橋大学 敷地内のカーシェアには、日産のサクラが5台用意されている。
EVカーシェアリング事業の立ち上げで、ビジネス実践を体感
GNホールディングスは2024年2月22日に共愛学園前橋国際大学と「SDGs次世代人材育成協定」を締結している。その取り組みである「次世代のSDGs実践に資する人材を育成することを通じて産学協働、連携で地域社会発展への寄与を目指している。
この活動の一環として、GNホールディングスの環境への取り組みをSDGs関連授業として取り入れ、学生と協働でチャレンジできるEVカーシェアリング事業の構築をカリキュラムで推進していた。EVカーシェアリング事業の立ち上げで、ビジネス実践を体感し、EVを活用することでSDGsの取り組みを学び、SDGs実践に資する人材の育成を実践しているそうだ。
生活者の声に応えるカーシェアリング「Patto」
群馬県前橋市の共愛学園前橋大学で実施するカーシェアリングはKuruma Base上で構築されたスマートバリューが展開する「Patto」ブランドを活用する。
「Patto」はスマートフォンアプリでクルマの予約から鍵の解錠・施錠・決済まで実施することが出来るため、「行きたい」に、「パッ」と応えるをコンセプトに、地域に寄り添ったカーシェアリング。急な雨や荷物の多いときや観光地へお出かけなど、「今日クルマを利用したい。近くにクルマがあったらいいのにな」といった生活者の声に応えるカーシェアリングだという。
カーシェアに必要なサービスを取り添える「Kuruma Base」
今回活用されるプラットフォーム「Kuruma Base」は、クルマに接続する専用端末、クラウド上の管理コンソール、利用者向けスマートフォンアプリ、 運用サポートサービスで構成され、カーシェアリングを利用するまでに必要な機能が揃っている。直近では、下記の機能実装に伴い、シェアリングのシーンやニーズに合わせて、キー管理ボックスやデジタルキーなどさまざまな鍵の受け渡しを実現している。
- シェアリングニーズに応じて、鍵の受け渡し手法を選択できる
- 既存のレンタカーシステム等へ鍵管理のみに特化した機能を提供できる
- 新たな鍵の受け渡し手法を随時追加していくことができる
通常であれば、既存のレンタカーシステム等に新たな鍵の受け渡し手法を追加するためのハードウェア連携は、検証なども含め膨大な開発工数が必要だが、そのような工数や手間を軽減するそうだ。また、カーシェアリングの他にも、「Kuruma Base」 を活用し、レンタカー・他のカーシェアリングサービスとその他の移動手段(公共交通機関やその他シェアリングサービス)にまつわるサービスとをシームレスに連携することで、MaaS(Mobility as a Service)アプリやサービスとの統合も可能だという。