株式会社エイトノットは、2025年1月13日より広島県大崎上島町と竹原市を結ぶ定期航路で、国内初となる自動航行船による試験運航を開始しました。
この試験運航は、AIとロボティクス技術を活用した自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を搭載した19トンクラスの小型船舶で行われ、離島地域の交通・物流インフラを支える新たなモデルケースとして注目されています。
試験運航の概要
運航期間と内容
試験期間：2025年1月13日（月）〜3月31日（月）※曜日限定で運航
運航内容：
- 旅客輸送：早朝および夜間の移動ニーズに対応した定期航路
- 物流サービス：生協（生活協同組合ひろしま）と連携し、離島住民への商品配送を拡大
対象船舶
19トンクラスの小型船舶
AIとセンサー技術を搭載した自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」を採用
この試験運航では、目的地への自動航行や他船や障害物の回避、運航安全性の向上を実現する技術が検証されます。
プロジェクトの社会的意義
離島地域の課題解決
少子高齢化や人口減少が進む離島地域では、交通・物流インフラの維持が重要な課題となっています。本プロジェクトは、以下の社会的意義を持っています。
- 小型船舶での実用化
国内の旅客船の72%を占める20トン未満の小型船舶に対応
老朽化した大型船舶からのリプレイスを視野に入れた新たな運航モデル - 生活インフラの改善
早朝や夜間の移動手段を提供し、住民の生活利便性を向上
生活必需品や生鮮食品の配送を通じ、物流面でも住民をサポート - 国内外への応用可能性
離島特有の交通・物流課題を解決するモデルケースとして、他地域や海外への展開が期待される
「スマート海上バス ゆき姫」のお披露目
試験運航初日となる2025年1月13日には、「スマート海上バス ゆき姫」のお披露目会が開催され、大崎上島町長やエイトノットの木村裕人CEOが参加しました。この取り組みは、地域住民の暮らしを支えると同時に、日本における船舶の自律運航技術の可能性を示す重要なステップです。
エイトノットのビジョン
エイトノットは、自律航行技術を活用して「海のDX」と「船舶のロボット化」を推進。離島地域の生活インフラを支えるだけでなく、水上輸送の効率化や安全性向上、運用コスト削減を目指しています。
今後の展開に期待
今回の試験運航は、離島地域の課題解決と自律航行技術の普及を目指した第一歩となります。試験運航が成功すれば、日本国内の他地域や海外の離島地域にも波及し、新たな交通・物流インフラの形が生まれることが期待されています。
「スマート海上バス ゆき姫」がもたらす未来の可能性に、これからも注目していきたいと思います。
