ゼンリンデータコムだからできる地図データを使った防災対策 帰宅困難者の予測など

ゼンリンデータコム
  • URLをコピーしました!

地図メーカー最大手の株式会社ゼンリンのグループ会社である株式会社ゼンリンデータコムは、地図データを扱った自治体向けのソリューションを多数展開している。

そのなかでも、自治体公共Week2024にて筆者が興味をもった3つのソリューションについて取り上げたい。

目次

帰宅困難者発生予測データ

まず取り上げるのは、帰宅困難者の発生を予測するデータソリューションだ。

自然災害による大規模な被害を受けると、建物やインフラ設備に支障をきたす。その結果、帰宅困難者が大量に出てきてしまう。2011年に発生した東日本大震災では、東京都ではおよそ352万人が当日中に自宅に帰宅できなかった帰宅困難者とされていた。

ゼンリンデータコムが提供する帰宅困難者発生予測データでは、帰宅困難者となる可能性のある人数をエリアと時間条件から集計する。これによって導き出されたデータをもとに、防災計画の策定や避難所の運営に役立つデータも提供されるという。

たとえば、性別や年代構成、平日・休日・時刻による変化など、さまざまな状況や要因にあわせたデータとなっている。

いつどのような時に災害等にあっても、帰宅困難者に対して迅速な対応を図れるようになることもあり、スマートシティなどの取り組みにおいては注目したいソリューションである。これは首都圏だけでなく、ほかの地域でも有用だろう。

被災状況確認サービス

続いても防災関連のソリューションを紹介する。取り上げるのは被災状況確認サービスだ。

主にBCP(事業継続計画)活用支援のひとつとして有用な同サービスは、設置した確認したい拠点(場所・施設)の被害状況をリアルタイムに収集および把握できるようになる。災害リスクを検知するとアラートメールによって被害状況を確認できる仕組みだ。

自治体が導入するのであれば管理している公共施設や主要なインフラなどに、また企業側としても多拠点で事業運営している会社にも使われるだろう。

被災状況確認サービスを利用すると、状況確認を効率化でき、拠点間の情報共有の促進にもつながる。また、いうまでもなく被害状況を人が確認しにいく必要も少なくなるため、コストの削減と安全性の向上にも寄与する。

生活道路 健康診断サービス

3つめに、生活道路 健康診断サービスを取り上げる。

これは公用車に専用の計測キットを取り付けて走行するだけで、舗装道路の劣化状況を知れるサービスだ。いわば日常業務で運転する“ついで”に路面の状況を把握できるというもの。エンジンのオン・オフに連動して自動計測されるだけでなく、取得データの送信や分析などの操作が不要なのもポイント。計測終了後に結果データが提供される。

道路の劣化箇所は地図データに「赤」「黄」「青」の3段階に分けて表示される。定量的な判断を可能にするだけでなく、利用しているGISサービス(地理情報サービス)に重ね合わせることもできるという。

多岐にわたるサービス 観光やEVへのソリューションも

今回取り上げた3つのソリューション以外に、観光や物流、ビッグデータをもとにしたもの、さらにはEV(電気自動車)向けのソリューションに至るまで本当に多岐にわたる製品を提供中だ。

たとえば、観光サービスプラットフォームとして、表示したい地域の観光スポットを表示したり、効率的な順番や移動手段などの周遊ルートを提示してくれたりする、訪日外国人向けのサービスを提供している。

ゼンリンデータコムのサイトにいけば、提供している各サービスの詳細、さらには豊富な導入事例を閲覧できる。地図データを使った同社サービスは、どの自治体においても有用なものがあるので、まずはチェックしてみてほしい。

ゼンリンデータコム 提供サービス
ゼンリンデータコム 導入事例

★ ★ ★

シクチョーソンでは、デジタル庁 河野太郎大臣の講演をはじめ、「自治体・公共Week2024」で実施された各種セミナーや出展ブースのレポートなどを公開中。気になる取り組み、参考にしたいサービスなどを紹介しているのであわせてチェックしてください。

自治体・公共Week2024 レポート記事一覧

展示会概要
展示会名自治体・公共Week2024
会期:2024年6月26日(水)~2024年6月28日(金)
会場:東京ビッグサイト 西展示棟
※本展は業界関係者のための商談展です。一般の方はご入場できません。

ゼンリンデータコム

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次