近年、インターネットやSNSの普及に伴い、若年層をターゲットにした詐欺や悪徳商法が急増している。こうした状況を受け、一般社団法人HASSYADAI social(以下、ハッシャダイソーシャル)が制作した『騙されない為の教科書』が、青森県教育委員会の協力のもと、県内の高校生約2万人に配布されることが決定した。
青森県教育委員会が推進する詐欺防止教育
青森県内の高等学校と特別支援学校高等部68校、計21,263名の生徒に『騙されない為の教科書』が届けられる。本教材は、詐欺や悪徳商法の実例を交え、若者がトラブルに巻き込まれないための知識を提供するものだ。
青森県教育委員会のコメント 「成年年齢引き下げに伴い、18歳や19歳の若者が消費者トラブルに巻き込まれるケースが増えています。また、特殊詐欺の加害者として利用される事例も見受けられます。本教材を活用することで、生徒たちが自己防衛の意識を高め、判断力を養うことを期待しています。」
『騙されない為の教科書』とは?
本教材は、全国の高校生が詐欺や悪徳商法から身を守るために開発された。過去の被害事例をもとに、どのような手口があるのか、どのように対策すべきかを詳しく解説している。すでに全国で45万部が配布されており、最終的には日本全国の高校生(約300万人)に届けることを目指している。
注意すべき7つのトピックス
本教材では、特に若者が狙われやすい以下の7つのトピックスについて取り上げている。
- フィッシング詐欺(銀行や通販サイトを装った偽メールやSMS)
- 無料商法(「無料」の言葉で誘い、高額な契約を結ばせる手口)
- タレント・モデル契約詐欺(芸能スカウトを装い金銭を要求する手法)
- マルチ商法(「簡単に稼げる」と勧誘し、友人・家族を巻き込む手口)
- 現金配り詐欺(SNSで「お金をあげる」と誘い、情報を抜き取る)
- アルバイト詐欺(高収入をうたい、詐欺行為の片棒を担がせる)
- リボ払いの危険性(クレジットカードの分割払いで借金地獄に)
これらの詐欺や悪徳商法の手口を具体的に解説し、対処法もわかりやすく紹介している。
全国の高校、少年院、児童養護施設へ無料配布を継続
ハッシャダイソーシャルは、今後も希望する全国の高校や教育機関へ『騙されない為の教科書』を無料配布していく方針だ。詐欺被害を未然に防ぐために、全国の教育関係者がこの取り組みに参加することが求められている。
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一般社団法人HASSYADAI socialとは?
ハッシャダイソーシャルは、全国の高校・少年院・児童養護施設など530校以上でキャリア教育を提供する団体だ。「生まれ育った環境にかかわらず、自分の人生を自分で選択できる社会」の実現を目指し、高校生向けの授業やイベントを全国で展開している。