株式会社Relicは、ヴィーガン、ベジタリアン、ハラルなど、特定の食習慣を持つ訪日外国人が、自分に合った飲食店を検索し、決済までできるプラットフォーム「MOEMI(モエミ)」の提供を2025年3月より開始した。
約6.3億人の潜在ニーズに応える“食の多様性”対応サービス
近年、訪日外国人観光客の急増に伴い、食の多様性への対応が喫緊の課題となっている。MOEMIは、世界人口の約7%にのぼるベジタリアンやヴィーガンを含む多様な食習慣に対応し、訪日旅行者が安心して日本の外食文化を楽しめる環境を提供する。英語対応のUIにより、日本語でのやりとりが難しいユーザーでも、スムーズに店舗検索から注文・決済までを完結できる点が特長だ。
利用者も店舗も“手間なく”対応 デジタルが架け橋に
ユーザーはプロフィールに登録した「食べられない食材」情報に応じて、該当するメニューを持つ飲食店を絞り込める。地図表示による店舗検索やルート案内、画面提示による注文・決済機能も備えており、言語の壁を感じさせない導線設計が施されている。
飲食店は無料で店舗登録が可能。MOEMI側から食事制限への対応メニューの導入やレシピ開発のサポートも提供される。今後はクーポン発行機能や顧客分析レポートなども実装予定だ。
インバウンド対応における飲食店のメリットとは
MOEMI導入による飲食店側の主なメリットは以下の通り。
- 初期・月額無料で店舗登録が可能
- 多様な食習慣へのメニュー導入をサポート
- 英語対応で注文・決済までを代行
- 新たな訪日客層との接点を創出
- オンライン決済で会計の手間を削減
東京以外への展開も予定 地方飲食店の可能性拡大へ
現在は東京の主要観光エリアを中心にサービス提供が行われているが、今後は地方都市への拡大や、旅行者向けのクーポン機能も実装予定。観光地周辺の飲食店にとっては、インバウンド対応の新たな販路・集客手段として期待される。
DUALiiを通じた事業共創モデルで開発
本サービスは、Relicが展開する仮想出島スキーム「DUALii(デュアリー)」を活用し、大手通信会社との共創により開発・運営が行われている。DUALiiは、新規事業開発において事業提供主体の役割を代行し、柔軟な関与と出口戦略を可能にするモデルで、既に多数の企業と共創実績を持つ。
店舗登録・利用案内
- 飲食店向け公式サイト:
https://store.moemi-eats.com/ - 訪日外国人向け公式サイト:
https://moemi-eats.com/
Relicでは今後も、「MOEMI」を通じて訪日外国人の食体験をより自由で多様なものにし、飲食業界におけるインバウンド戦略の可能性を広げていく方針だ。