佐賀県嬉野の温泉旅館に日本語学校が誕生、宿泊・教育・雇用を一体化 外国人材の地域定着を目指す“実装型”モデルが佐賀で始動

佐賀県嬉野の温泉旅館に日本語学校が誕生、宿泊・教育・雇用を一体化 外国人材の地域定着を目指す“実装型”モデルが佐賀で始動
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佐賀県嬉野市の老舗温泉旅館「和多屋別荘」の敷地内に、外国人留学生向けの日本語学校「ICA国際会話学院 嬉野校」が2025年4月に開校した。本取り組みは、株式会社イノベーションパートナーズ(東京都港区)の構想・誘致支援により実現したもので、宿泊施設と教育機関の複合活用による“地域定着型の人材育成モデル”として全国的にも注目されている。

目次

「宿泊地」に「学び」と「働く」を重ねる先進モデル

新設された嬉野校は、株式会社リンクスタッフの関連会社・株式会社アイ・シー・エイが運営。外国人留学生が日本語を学びながら地元の旅館でアルバイトとして働き、卒業後は地域企業への就職・定住を目指す「採用直結型」の教育モデルを採用している。

温泉旅館の敷地に日本語学校を設置するのは全国的にも稀なケースであり、観光資源である宿泊施設を「滞在」だけでなく「学び」「働き」にも活用する新たな地域資源の活かし方として、大きな注目を集めている。

空き人材課題と向き合い、地域に根づく若者を育てる

日本各地で深刻化する観光業の人手不足。特に地方の宿泊業界では、安定的な人材確保が地域経済の継続に直結する重要課題となっている。

本プロジェクトでは、アジア5カ国(インド・ウズベキスタンなど)から41名の留学生(平均年齢25.9歳)の入学を予定。彼らは「学ぶ」「働く」「暮らす」を嬉野のまちで体験し、将来的な定住者として地域に貢献する人材となることが期待されている。

なお、授業は4月17日よりすでに開始しており、入学式は4月25日(金)に「SHINZO(和多屋別荘敷地内)」で開催予定

地域資源の再定義を支える「イノベーションパートナーズ」

プロジェクトの実装支援を担ったイノベーションパートナーズは、宿泊施設・公共空間など既存の地域資産に「教育」「雇用」「文化」などの新機能を導入することで、地域の価値を再構築する事業を手がけている。

今回の嬉野での取り組みは、単なる施設誘致にとどまらず、地域の資源を再定義し、「人材循環」「定住促進」「まちづくり」へとつなげる複合的なモデルとして構想された。

旅館という地域資源に“学び”と“働く”を組み合わせた今回の取り組みは、地域課題の解決につながる実装モデルのひとつです。今後は、他の地域でもその土地の特性やニーズに応じて横展開を進め、地域資源を軸とした共創の場づくりに取り組んでまいります」
─ 株式会社イノベーションパートナーズ 代表取締役 本田晋一郎氏

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