トマト自動収穫ロボットを開発するinaho、新型モデルを発表 オランダでの実証を経て商用化へ加速

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AI技術を活用した自律型野菜収穫ロボットを開発するinaho株式会社は、自律型トマト収穫ロボットの最新モデルを発表した。本モデルは、商用化および量産化を視野に入れた抜本的な設計変更が行われており、今夏には施設園芸先進国であるオランダの提携圃場で実地テストを実施する予定だ。

今回の刷新では、産業用グレードの機材を採用し、収穫精度や動作速度、耐久性の向上を図ったほか、作物や周囲を傷つけない滑らかな構造を新たに導入。収穫判定においても左右にカメラを配置することで認識時間を短縮し、作業効率を大幅に向上させている。また、収穫後のトマトをやさしく下ろしてからリリースする制御機能も搭載し、品質保持にも配慮されている。

同社は2025年6月から11月にかけてオランダでの実証実験を通じ、国際市場への展開と国内市場向けの仕様最適化を進める。農業の省力化と持続可能性を高めるべく、日本国内での機械導入を促進するための開発にも注力する方針だ。

本プロジェクトは農林水産省SBIR制度の支援を受けており、同社は現在ロボティクスや制御、機械設計分野の技術職を中心に積極的な人材採用も行っている。

省力化のニーズが高いトマトのような“選択収穫作物”への対応が求められる中、inahoの取り組みは、農業現場におけるロボット活用の新たなモデルケースとして注目される。

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