沖縄県石垣市の野底エリアにおいて、沖縄セルラー、東京海上アセットマネジメント、富士通の3社が中心となり、絶滅危惧種のウミショウブの藻場再生に取り組んできたプロジェクトが、環境省の「自然共生サイト」に認定されました。
目次
プロジェクトの概要
このプロジェクトでは、アオウミガメによる食害などにより減少していたウミショウブの再生を目指し、以下の取り組みが行われました。
- 防護柵の新設: ウミショウブをアオウミガメから保護するための防護柵を設置。
- 陸上での育成と移植: 陸上でのウミショウブの育成を行い、その後、防護柵内に移植。
- 海洋環境モニタリング: 水中ドローンを活用し、海草の生育状況を定期的にモニタリング。
- 地域住民との連携: 地元の小学校の児童や地域住民と協力し、保全活動を実施。
認定された理由
このプロジェクトが「自然共生サイト」に認定されたのは、以下の点が評価されたためです。
- 希少な生物種の生息地: 野底崎は、ウミショウブをはじめとする希少な生物種が生息する貴重なエリア。
- 地域住民との連携: 地域住民と協力し、長期的な保全活動に取り組んでいる。
- 教育への貢献: 地元の小学校の児童への教育活動を通じて、次世代への継承を目指している。
- 脱炭素への貢献: ウミショウブの増殖による炭素貯留を通じて、脱炭素社会の実現に貢献。
今後の展望
今後、このプロジェクトでは、以下の取り組みが予定されています。
- 保全エリアの拡大: ウミショウブの生育範囲を拡大するための取り組み。
- ウミガメとの共存: ウミガメのエサの開発など、ウミガメとの共存を目指した取り組み。
- 「Jブルークレジット」の申請: ウミショウブによる炭素貯留量を評価し、クレジットとして申請。
3社の取り組み
沖縄セルラー、東京海上AM、富士通の3社は、今後も地域住民と協力し、生物多様性の保全活動に積極的に取り組んでいく予定です。