左から石井議員(議長代理)、千葉裕介さん・怜さん・遥賀さん、本郷谷市長、JAとうかつ中央・田嶋会長、松戸産農産物シンボルキャラクター・みのりちゃん、前方に千葉伊織さん(写真出典:プレスリリース)
千葉県松戸市は2024年6月7日に、住民基調台帳人口が50万人を突破したと発表した。同年7月15日には、50万人突破を記念したセレモニーを開催。50万人の節目の市民になった、6月1日に生まれたばかりの千葉遥賀(はるか)さんのご一家を市役所に招いた。
「都心に近く、自然も多く残っている松戸で子育て」
セレモニーに参加した遥賀さんの父・裕介(ゆうすけ)さんは、松戸に住む理由について次のように話した。
「子どもは2人とも市立総合医療センターで産まれましたし、上の子が病気になった時も総合医療センターで診てもらい、親身に対応していただいてとても感謝しています」(千葉さん)
また、裕介さんは一度仕事の関係で松戸を離れたものの、東京に転勤となった際、「首都圏に住むなら松戸しかない」と思い、再び松戸へ。続けて「都心に近く、自然も多く残っているこの松戸で、このまま子育てをしていきたい」と話した。
セレモニーでは、花束の贈呈とともに、記念品としてJAとうかつ中央・田嶋幸浩会長から、えだまめなど8種類の季節の野菜の詰め合わせと、JAとうかつ中央直営のファーマーズマーケット「さいてって」の商品券がプレゼントされた。
また、本郷谷市長は「これからも子どもがすくすくと育つような環境づくりをがんばりたい」と今後の子育て環境についての意気込みを話した。
世帯数は30年前と比べると1.4倍に
これまで松戸市の人口は、2022年の49万8,232人が最高だったが、ついに大台を突破した。
松戸市における1994年以降の人口総数と世帯数、そして1世帯あたりの人員は以下だ。
1994年から2024年までの松戸市における人口推移(クリックで開閉)
西暦 | 人口総数 | 世帯数 | 1世帯あたりの人員 |
---|---|---|---|
1994 | 463,973 | 173,118 | 2.68 |
1995 | 461,503 | 172,119 | 2.68 |
1996 | 460,873 | 173,321 | 2.66 |
1997 | 461,126 | 175,331 | 2.63 |
1998 | 462,297 | 177,719 | 2.60 |
1999 | 464,609 | 180,765 | 2.57 |
2000 | 464,841 | 182,703 | 2.54 |
2001 | 467,197 | 185,717 | 2.52 |
2002 | 470,759 | 189,159 | 2.49 |
2003 | 472,728 | 191,865 | 2.46 |
2004 | 474,078 | 194,245 | 2.44 |
2005 | 472,579 | 192,962 | 2.44 |
2006 | 474,934 | 196,182 | 2.42 |
2007 | 476,792 | 199,670 | 2.39 |
2008 | 480,785 | 206,420 | 2.33 |
2009 | 484,194 | 210,152 | 2.30 |
2010 | 484,457 | 209,570 | 2.31 |
2011 | 483,770 | 210,505 | 2.30 |
2012 | 480,579 | 210,266 | 2.29 |
2013 | 480,227 | 211,141 | 2.27 |
2014 | 481,346 | 213,200 | 2.26 |
2015 | 483,480 | 215,627 | 2.24 |
2016 | 486,045 | 219,302 | 2.22 |
2017 | 488,187 | 222,455 | 2.19 |
2018 | 490,632 | 226,018 | 2.17 |
2019 | 492,671 | 229,395 | 2.15 |
2020 | 498,232 | 231,195 | 2.16 |
2021 | 497,065 | 233,105 | 2.13 |
2022 | 496,862 | 235,624 | 2.11 |
2023 | 497,444 | 238,675 | 2.08 |
2024 | 499,337 | 242,424 | 2.06 |
データ出典元:松戸市
人口は緩やかに増加しており、30年間でおよそ4万人も増えた。この人口増にはさまざまな理由があると思うが、世帯あたりの人員が減っているにもかかわらず、人口が増えたという点に注目したい。
世帯あたりの人員が減ったものの人口が増えているのは、世帯数自体を大きく伸ばせているという意味だ。事実、2015年は世帯数が約21万5,000だったのに対し、2024年では約24万世帯と大きく増やしている。1994年と比較すると、およそ1.4倍の数値だ。
そもそも松戸市という立地は、松戸駅から都心主要駅までは30分程度でアクセスできるのが特徴だ。それゆえ、ベッドタウンとしての強みをもっており、都心で働く人たちにとっての「住居」としての役割を担う。
少子化や高齢化などの社会課題に直面するいま、合計特殊出生率を上げたり、世帯あたりの人員を増やしたりすることは容易ではない。そのため、常住人口を増やすことは重要な点ではあるが、とくに松戸市のような都心へのアクセスが良好な土地においては、「世帯数」を増やす方法を模索するのも今後必要になってくるかもしれない。
公共交通機関による交通インフラはもちろんではあるが、住宅環境や商業施設など、いかに住みやすいまちづくりをしていくのかが重要だ。