静岡県藤枝市、藤枝MYFCホーム戦に訪れる両クラブサポーターを対象に観光促進を図る

藤枝市
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株式会社ナビタイムジャパンと藤枝市は7月22日、サッカー観戦による人の流れと地域経済活性化の創出を目指す「蹴球都市藤枝 Next100 スポーツツーリズムプロジェクト」の実施を発表した。

この取り組みは、観光庁による令和6年度「観光DXによる地域経済活性化に関する先進的な観光地の創出に向けた実証事業」の採択を受け、「蹴球都市」藤枝のDXによる生産性向上事業として実施する。

目次

サッカーを軸とした地域活性化に向けた取り組み

本プロジェクトの目的は、Jリーグクラブ「藤枝MYFC」のホーム戦に訪れるファン・サポーター、アウェイサポーターを対象に、サッカーの試合前後の移動や地域周遊、飲食や購買、宿泊等の促進だ。地域事業者と連携し、来訪者の利便性の向上や消費拡大を図る。

プロジェクトでは、地域事業者向けのプラットフォームの提供、サッカー観戦者向けの取り組み、そして新たな取り組みの大きく分けて3種で構成されている。

地域事業者のコミュニティプラットフォームの構築

飲食店や宿泊施設、観光施設、交通事業者等の地域事業者と、藤枝市やスポーツクラブ等がつながるコミュニティの場を構築する。

来場者予測等の情報共有や試合当日の混雑具合などへの対策レコメンドをチャットで提供し、事業者の効果的な施策展開をサポートする。このチャットは生成AIが活用されている。

チケット販売枚数や天気、日次に応じた来訪予測のデータに基づくアクションを起こすことで、効率的な集客、そして生産性の向上につなげ、観光地経営の高度化を実現させていく。

サッカー観戦者向け情報発信

ナビタイムジャパンが共同運営するアプリや、観光協会が運営する地域のウェブサイトを活用し、サッカー観戦者に向けた藤枝市内のグルメや観光、お土産等の情報を発信する。サッカー観戦前後の周遊における情報収集や観光や旅行の計画を立てる際に、一般の方に利用してもらうことを想定している。

また、地域交通とも連携し、相乗りマッチングが可能なタクシーサービスの提供や、来場者数などに応じてバスやシェアサイクルなどによる移動手段を提案し、効率的な移動を支援してくれる。

デジタル人材・まちづくり人材の育成と活用へ

生成AIを活用した地域事業者向けのプラットフォームの展開などもあり、今後は大学等と連携し、観光デジタル人材の育成や、その人材の活用にも取り組んでいく。

2026年には循環の自走化を目指す

蹴球都市藤枝 Next100 スポーツツーリズムプロジェクトは、2024年から2026年にかけて藤枝市のスポーツツーリズムの促進を実現することが狙いだ。

藤枝市や地域事業者とともに「観光DX」による来訪者の満足度を高めつつ、試合前後の移動や地域周遊を促進させ、地域経済の活性化・拡大を図る。

目指すのは「循環の自走化」だ。下図がその循環を表したもので、2025年には新しい店舗や商品、取り組みが生まれ地域の魅力が上がることを目指す。そのためにも、目先の今年2024年は来訪者を増やし、地域での消費を増加させるための施策を打ち出していく。

藤枝市

藤枝市らと取り組むナビタイムジャパンは、これまでもスポーツと観光、そして交通の3つの分野における共創等に関する事業を進めている。過去の事例では、アビスパ福岡らと取り組んだ福岡で地域活性化や、ベガルタ仙台らと訪日外国人向けの施策に取り組んだ実績がある。

Jリーグ全体で地域密着型のクラブ運営を理念として掲げている。いまでは多くの都道府県にJリーグクラブが所属しており、各地域で活性化を目指す動きが盛んだ。ホームチームのサポーターはもちろんだが、対戦相手のクラブチームのサポーター(観戦者)をいかにリピートしてもらえるようにするのかも重要だとされており、藤枝市の取り組みは他の地域やJクラブ、ほかの競技の参考ケースになりそうだ。

藤枝市

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