株式会社オーイーシー（大分県大分市）と株式会社みらい蔵（大分県豊後大野市）は、2025年3月26日、みらい蔵が運営する「ホームセンター 夢アグリ」にて、自律走行型アバターロボットを活用した実証実験を実施する。
この取り組みは、大分県が推進する「令和６年度アバター技術等に関する産業創出推進事業」の一環で、地域課題である人手不足の解消や業務の効率化を見据えたものだ。
目次
実証実験の内容と目的
今回の実証では、以下の3つの機能を持つ自律走行型アバターロボットを用いて、店舗における顧客対応や安全管理の有効性を検証する。
① 店舗広告の表示・音声案内
来店時、ロボットが店内の広告を表示し、来客が近づくと音声による案内を実施。画面タッチにより操作画面に切り替えるなど、双方向のインタラクションを通じて広告効果の向上を目指す。
② 商品エリアへの自動道案内
顧客が画面から商品カテゴリを選択すると、ロボットが自律走行で該当エリアまで案内。その後、自動で元の待機位置に戻る仕組みとなっている。
③ 店内の巡回・安全管理
あらかじめ設定されたスケジュールに基づき、店内を巡回。適宜音声によるアナウンスを行うことで、防犯対策や安全管理にも貢献する。
実証の場となる「ホームセンター 夢アグリ」
今回の実証が行われる「ホームセンター 夢アグリ」は、農業資材の専門店として地域の農業従事者にとって重要な拠点となっている。そこに最先端のアバターロボット技術を導入することで、サービス向上と業務効率化を同時に実現しようという試みだ。
アバター活用で地域課題の解決へ
大分県では「HELLO FUTURE」と題した先進技術の社会実装促進プロジェクトを展開中。アバター技術の導入によって、地域の人手不足や少子高齢化といった課題に対応し、産業創出や観光・福祉分野への波及も期待されている。
今回の実証を通じ、ロボットと人との協調による新しいサービスの形が、大分から全国に広がっていく可能性がある。今後の動向に注目したい。
