SMBCコンシューマーファイナンス株式会社は、全国の20歳~29歳の男女1,000人を対象に「20代の金銭感覚についての意識調査2025」を実施した。その結果、20代の月々のお小遣いの平均額は34,605円と、前年から約2,500円減少。一方、貯蓄額の平均は69万円と、前回調査から13万円の増加がみられた。
5年前の調査と比べると、お小遣いは約1.2倍、貯蓄は約1.3倍に増加しており、経済的な行動に慎重さが見られる一方で、貯蓄に対する意識の高まりもうかがえる。
「今の貯蓄に不安」7割近く 老後への備えに懸念
現在の貯蓄状況に「不安を感じている」と回答した20代は68.6%にのぼり、特に20代後半女性では74.4%と高い数値を示した。また、「年金だけでは老後資金が足りない」と考える割合は86.4%に達しており、老後生活に不安を感じている20代は69.2%となった。

仕事をリタイアするまでに「いくらあれば安心できるか」という質問に対しては、平均1,969万円と回答。5年前と比較すると537万円の減少となり、将来への期待よりも現実的なラインで安心を求める傾向が強まっている。

「金銭感覚の違い」は人間関係にも影響
金銭感覚が異なる人との関係について、「友達になりたくない」40.1%、「恋人になりたくない」48.9%、「夫婦になりたくない」56.0%と、多くの人が金銭感覚の一致を重視していることが分かった。女性の方がこの傾向が強く、「夫婦になりたくない」と考える割合は63.6%と、男性(48.4%)を大きく上回った。


夫婦間で一致させたい金銭感覚の対象としては、「食事」(50.4%)、「娯楽・交際」「趣味」などが上位に挙がり、日常的な支出への価値観の共有が重視されている。

人生を楽しむために最も大切なものは「お金」が1位
人生の豊かさを構成する要素として、1位「お金」(10.0%)、2位「趣味」(9.9%)、3位「家族」(9.5%)が挙げられた。20代男性では「趣味」、女性では「家族」が1位となっており、性別や年代による価値観の違いも見てとれる。

金銭感覚の変化については56.8%が「変化したことがある」と回答し、その主なきっかけとして「一人暮らし」「クレジットカードの作成」「アルバイトの開始」などが挙げられた。


結婚・出産・住宅購入の「収入ハードル」が上昇中
ライフイベントと収入についての意識では、半数以上が「結婚を考えられる年収」は700万円、「子育てに前向きになれる年収」は800万円と回答。前回調査よりもそれぞれ100万円ずつ上昇しており、生活費や将来への不安がハードルを押し上げていると考えられる。
「年収がどんなに多くても、結婚したいと思わない」と回答した人は25.9%、「出産・子育てしたいと思わない」は29.0%と、いずれも調査開始以来最高を記録。自家用車や住宅の購入でも「必要な年収」はそれぞれ600万円、900万円と設定されており、20代の多くが慎重な価値判断を下している様子がうかがえる。

経済的不満が生活満足度に影響
経済的な豊かさへの満足度は41.5%にとどまり、不満と感じる人は58.5%。精神的な豊かさでは54.1%が満足と答えたものの、総合的な生活満足度は48.4%と、2014年の調査開始以来11ポイント減少した。物価上昇や社会保障への不安、将来設計の難しさなどが背景にあると見られる。
本調査は、若者のリアルな金銭感覚を知るうえで貴重なデータを提供しており、将来世代への支援や社会設計を考える上でも重要な示唆を与えている。経済環境が若者の人生観やライフプランに与える影響を、社会全体で共有し、対策を講じていくことが求められている。