東急不動産株式会社とサントリー食品インターナショナル株式会社は、使用済みペットボトルを再びペットボトルへと再生する「ボトルtoボトル」水平リサイクルの本格運用を、2025年4月1日から北海道内の商業施設を対象に開始する。対象施設は「ニセコ東急グラン・ヒラフ」スキー場(北海道虻田郡倶知安町)および「COCONO SUSUKINO」(札幌市中央区)の2拠点だ。
この取り組みは、ペットボトルを“使い捨て”ではなく“資源”として循環させる仕組みであり、持続可能な観光地づくりと地域の環境保全の両立を目指すものだ。
企業の思いが重なって生まれた協働プロジェクト
サントリーグループは、2030年までに使用するすべてのペットボトルをリサイクル素材または植物由来素材に切り替える「100%サステナブル化」を目指しており、国内で初めてリサイクル素材100%のペットボトル導入を果たすなど、業界をけん引してきた。
一方、東急不動産も「循環型社会」を重要な環境テーマに掲げており、両社の理念が一致したことで、今回の協働が実現した。
リゾート地ニセコから広がる資源循環の輪
本格始動となる「ニセコ東急グラン・ヒラフ」スキー場では、英語対応の啓発ポスターや視覚的に分かりやすいリサイクルステーションを設置。訪日観光客にも分別の重要性を伝え、地域全体での資源循環意識の向上を目指す。
加えて、同エリア周辺の7町村でも「ボトルtoボトル」の水平リサイクル開始が予定されており、観光地から広がるサーキュラーエコノミー(循環型経済)のモデルケースとして注目されている。
政策とも連動、全国への広がりに期待
環境省 企画評価・政策プロモーション室長の平塚二朗氏は「今回の取り組みは、資源循環と温室効果ガス排出削減の両立に資するものであり、持続可能な観光地づくりのモデルとなることが期待される」とコメントしている。
また、両社はいずれも環境省の「エコ・ファースト制度」認定企業であり、先進的な環境取り組みの実現によって、他企業への波及も期待されている。
「使い捨て」から「めぐる」へ。地域と観光が生み出すリサイクルの未来
サントリーと東急不動産は今後も協働を続け、観光地から始まる資源循環の輪をさらに広げていく。リゾート地や都市の商業施設など、全国各地での展開も視野に入れており、サステナブルなライフスタイルが当たり前となる社会の実現に向けて一歩を踏み出している。
地域の人々、観光客、企業、行政が一体となった“めぐる”仕組み。それは、北海道の大自然の中で、確かな形となって動き始めている。