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人手不足の解消と安全性向上へ──AIがガソリンスタンドの給油監視を担う、ELEMENTSが自動給油許可監視システム「AiQ PERMISSION」を今夏提供開始

人手不足の解消と安全性向上へ──AIがガソリンスタンドの給油監視を担う、ELEMENTSが自動給油許可監視システム「AiQ PERMISSION」を今夏提供開始
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株式会社ELEMENTSは、AIを活用してセルフ式ガソリンスタンドにおける給油中の安全確認を行う監視システム「AiQ PERMISSION(アイキューパーミッション)」を今夏より提供開始すると発表した。これは2025年3月に総務省消防庁が発表した規制緩和を受けての対応であり、同システムはコスモ石油マーケティング株式会社への導入も予定されている。

従来は危険物取扱者による常時の目視監視が求められていたが、AIによる自動監視が一定条件下で可能となることで、業務効率化と人手不足の解消に向けた新たな選択肢として注目が集まっている。

目次

給油許可をAIが判断、リスク行動には即時対応

「AiQ PERMISSION」は、給油レーンに設置されたカメラ映像をAIがリアルタイムで解析し、安全が確認できれば給油を自動的に許可するシステムだ。不適切な行動や火気の使用などリスクを検知した場合は、即座に従業員に警告、もしくは給油を停止する。

この仕組みはすでに特許(特許第7584211号・第7648314号)を取得しており、給油の開始から終了まで一貫してAIが監視を行うことで、ヒューマンエラーのリスクも低減できるとされる。

また、同システムは株式会社タツノと共同で、給油機とのシステム連携機能を開発しており、既存設備との統合にも対応している。

実証実験では積雪地でも安定運用を確認

「AiQ PERMISSION」は、これまでに複数の異なる環境下のガソリンスタンドで実証実験を重ねており、レーンの構成や積雪地といった条件でも安定した運用が可能であることが実証されている。

さらに、危険物保安技術協会(KHK)による技術基準適合確認試験にも合格しており、今後の法改正に向けたさらなる適合試験にも対応を進めている。

人手不足と給油所減少という社会課題の突破口に

日本ではセルフ式ガソリンスタンドの普及が進んでいる一方で、専任の有資格者による監視が必要であり、慢性的な人手不足が深刻な課題となっていた。2023年度末時点で全国の給油所は約27,000店と、ピーク時の半分にまで減少している。

特に地方や過疎地域では給油インフラの維持が困難となっており、今回の規制緩和とAI導入によって、こうした地域の給油所の継続的な運営が可能になると期待されている。

EV一辺倒ではない、ガソリン車の供給網維持の重要性

欧州ではEV販売が減少傾向にあり、国内でも政府の目標(2030年にEV・PHEVの割合20〜30%、2035年に電動車100%)は掲げられているものの、ガソリン車の継続使用は認められており、今後もガソリン供給インフラの維持が求められる。

その中で「AiQ PERMISSION」のようなAI技術は、既存インフラの省人化と安全性向上を両立させ、エネルギー供給の地域格差是正にも貢献するものといえる。

今後の展開に期待

ELEMENTSでは、今後も技術開発を進めつつ、同システムの普及拡大を図る。ガソリンスタンドの運営者にとっては、労働負担の軽減と事故リスクの低減という2つの大きなメリットがある。2025年夏の正式提供に向け、業界内外からの関心が高まっている。

今後、地方の給油インフラ維持や過疎地域への導入といった社会的課題の解決にもつながる本技術の展開が期待される。地方創生の観点からも、注目すべき革新のひとつだ。

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