AIによる業務支援が進化を続ける中、AI同士が対話し、協働してタスクを遂行する「Agent to Agent(A2A)」の新潮流に注目が集まっている。こうした中、会話型AIプラットフォームを展開する株式会社miiboは2025年4月、AI同士の協調によって集合知を形成するマルチエージェント環境「miibo Agent Hub」のα版を発表した。
同時に、この先進技術の活用可能性を共に探る「先行体験コミュニティ」の募集も開始。AIが“個”から“チーム”へと進化する未来像が現実味を帯びてきた。
組織のように“議論するAI”たち
「miibo Agent Hub」は、CEOやCFO、CMO、CTOといった役割を持つAIエージェントがそれぞれ専門性を発揮しながら、対話を通じて意思決定を行う仕組みを備えている。従来の単体AIによるタスク実行を超え、複数のAIが自律的に議論し、課題を包括的に捉え解決策を導く「組織型AIチーム」を誰でも構築できることが特徴だ。
このマルチエージェント技術は、Googleが発表したA2AプロトコルやAnthropic社のModel Context Protocolにも対応する構想で設計されており、国際的な技術トレンドにも即した設計思想を持つ。
α版を通じて、先進的なユースケースを共創
今回リリースされたα版は、ノーコードでAIチームを編成できる設計。業種や業務に応じたAIエージェントのカスタマイズが可能で、将来的にはAIが自らの判断で新たな専門エージェントを生成・チームに招集する機能も実装予定だ。
同社はこのリリースとあわせ、共にユースケースの開拓に挑戦する「miibo Agent Hub先行体験コミュニティ」の参加者を募集。参加者はα版の先行アクセス権や、コミュニティ限定の情報共有機会、miibo暫定CSOの深津貴之氏らとの対話を通じ、実践知を獲得できる。
募集概要
- 活動期間:2025年4月下旬~5月中旬予定
- 参加対象:AI技術に関心を持ち、実践で活用したい個人・法人
- 申し込み締切:2025年4月20日(日)
- 詳細・応募フォーム:公式フォームはこちら
「AI Joyboost」を掲げ、人と社会を幸せにする技術へ
miiboは「AIで人を社会を幸せにする(AI Joyboost)」を掲げ、会話型AIの民主化を進めてきたスタートアップ。既にシャープやキリンHD、横須賀市など大手企業・自治体への導入実績を持ち、OpenAIからも「日本における好例」として紹介されている。
代表の功刀雅士氏をはじめ、CSOに深津貴之氏、戦略アドバイザーには小笠原治氏(さくらインターネット共同創業者)らが参画。第一線の知見を集めながら、AIとの共創社会を実現すべく歩みを進めている。