東武タワースカイツリー株式会社とKDDI株式会社は8月19日、東京スカイツリーにおいて初の案内誘導ロボットを活用した、団体客を案内誘導する実証実験を開始した。期間は9月25日までを予定。
この実証実験は、東京スカイツリー1階 団体フロアに、自律走行型かつ大型ディスプレイ搭載の案内ロボット1台を配置し、団体客の効率的な案内誘導が可能かを検証することが目的だ。実証で使用するロボットは、LG エレクトロニクス製「LG CLOi Guide Bot(エルジークロイガイドボット)」。
2030年にサービス業を中心に644万人の労働力が不足すると推定
パーソル総合研究所・中央大学「労働市場の未来推計2030」によれば、2030年にサービス業を中心に644 万人の労働力が不足すると推定されている。こうした労働力不足に陥る可能性をふまえ、東京スカイツリーでは、今回の案内誘導をはじめとした各種業務について、省力化や省人化による効率的な業務体制を目指している。
また、東武タワースカイツリーともに取り組むKDDIは、AI 時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX (ワコンクロス)」を始動した。WAKONX Smart Cityを通じて、人口減少や労働力不足などの社会解決を目指しており、本実証の企画設計および推進することによって得られた知見をもとに、スマートシティにおけるロボットの活用を推進している。
スカイツリーでの実証実験の内容
東京スカイツリーでのロボットを活用した本実証実験では、東京スカイツリー1階 団体フロアにおいて、団体客を約80メートル先の目的地までロボットが案内誘導する。
下図の位置(1)でスタッフが団体客にロボットが案内誘導する旨を説明し、その後、来場客案内誘導を開始。下図の位置(2)で音声案内にてエレベーターで4階に上がっていただくようロボットが案内する。案内終了後、ロボットは自動で位置(1)に戻る。
東京スカイツリーでは、「本実証実験をふまえ、省力化や省人化による効率的な業務体制を目指す手法のひとつとして、引き続き検討を進めていく」と今後の展望をプレスリリースで述べている。
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