近年、深刻化する農業の人手不足問題。この課題解決に向け、画期的な取り組みがスタートしました。AGRIST株式会社は9月5日、AIを活用した同社の収穫ロボットをJA全農いわてにレンタル開始したことを発表しました。農業現場の課題解決に向けて、大きな期待が寄せられています。
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AI収穫ロボット導入の背景
少子高齢化が進み、農業従事者の高齢化も加速する中、収穫作業をはじめとする農業現場での人手不足は深刻な問題となっています。特に、収穫時期は短期間で大量の作業が発生するため、人材確保が困難な状況です。
このような状況下、AI技術の発展により、収穫作業を自動化するロボットの開発が進められてきました。今回、JA全農いわてへレンタル開始となった収穫ロボットは、AIによる画像認識技術を活用し、果物や野菜を正確に識別し収穫することができます。
収穫ロボット導入による効果
- 人手不足の解消: 収穫作業の自動化により、人手不足の解消が期待できます。
- 作業効率の向上: 人間の作業と比較して、より効率的に収穫作業を行うことができます。
- 品質の安定化: 収穫作業の標準化により、品質の安定化が期待できます。
- 労働環境の改善: 重労働である収穫作業から人手を解放し、労働環境の改善につながります。
今後の展望
収穫ロボットの導入は、農業の未来を大きく変える可能性を秘めています。今後は、より多くの農家へ導入を進め、スマート農業の実現に向けて、さらなる技術開発が期待されます。
収穫ロボットを開発するAGRISTのプロダクトリーダー増渕さんは次のようにコメントしています。
「2021年頃から継続的にお声がけを頂いており、今回の実証導入が実現しました。東北エリアでの導入、また、レール走行式のピーマン収穫ロボットを導入するのは初めての取り組みであり、今回の実証実験は収穫ロボットのさらなる進化に向けた重要な一歩となりました。今後も収穫ロボットの性能向上を進めるとともに、その他機能の開発により農家の方々の負担を減らし、様々な農家の方々に貢献できるような農業ロボットを実現していきたいと考えています」