フィリピン・クラークエリアで、日本の技術がスマートシティ実現に貢献しています。ブロードリーフの関連会社であるZenmovが、NEDOの助成事業のもと、AIを活用したスマートモビリティのシステムを構築し、実証運転を開始しました。この取り組みは、フィリピンの交通問題解決と脱炭素化社会の実現に向けた大きな一歩となることが期待されています。
目次
フィリピン交通問題とスマートモビリティの必要性
近年、経済成長著しいフィリピンでは、交通渋滞や大気汚染が深刻な社会問題となっています。こうした背景から、フィリピン政府は公共交通の近代化を進めており、Zenmovの取り組みは、この国家プロジェクトに貢献するものです。
Zenmovのスマートモビリティシステム「SMOC」とは
Zenmovが開発した「SMOC」は、クラウド型の交通管制システムです。このシステムを導入することで、以下の効果が期待できます。
- 公共交通の利便性向上: 定時運行、待ち時間短縮、キャッシュレス決済など
- 輸送効率の向上: 移動需要に応じた最適なスケジュール作成
- エネルギー消費削減: 車間調整機能による無駄なエネルギー消費の抑制
- GHG排出量削減: 環境負荷の低減
実証実験の内容
クラークエリアにおいて、自動運転車を含む電動バスにSMOCを搭載し、実証実験が行われます。この実験を通じて、SMOCの有効性や課題を検証し、より良いスマートモビリティシステムの構築を目指します。
将来的展望
今回の実証実験で得られたデータに基づき、SMOCはさらなる進化を遂げることが期待されます。将来的には、フィリピンのみならず、他の東南アジア諸国への展開も視野に入れています。