首相官邸は1月1日、石破内閣総理大臣による年頭所感を発表した。3つの重要政策課題に取り組む姿勢が示された。
ひとつは、外交・安全保障上の課題への対応。ロシアのウクライナ侵略、北朝鮮の度重なるミサイル発射などの背景から、外交と防衛を車の両輪として、我が国の国益を守り抜く。そのために、防衛力の根幹である自衛官の生活・勤務環境や処遇の改善にも取り組むという。
ふたつ目は、日本全体の活力を取り戻すことを石破首相は掲げた。深刻な人口減少という「静かな有事」が起きており、地域・経済の活力が低下している現状を述べた。これに対し、石破首相は「地方創生2.0を起動し、東京の一極集中を是正し、魅力ある地方と都市が結びつき、多様な国民の幸せが実現できる日本を作っていきます」と意欲を示した。さらに、生活が豊かになったと実感できるように、賃上げや国内での設備投資を後押ししていく姿勢も見せている。
3つ目には、世界有数の災害大国である日本において、治安・防災へのさらなる対応を進める。最大限の備えをするために、2026年度中の防災庁設置に向けて準備を進めるとした。くわえて、「闇バイト」など強盗・詐欺被害から国民の生活を守るとも述べている。
