近年、気象災害の頻発により、企業の事業継続計画(BCP)の見直しが急務となっている。こうした中、株式会社日立ソリューションズ(以下、日立ソリューションズ)は、気象情報を活用した新たな防災支援サービス「GeoMation 災害対策ソリューション」を2025年4月1日より提供開始すると発表した。
目次
気象災害とBCPの重要性
気候変動の影響により、異常気象が頻発し、企業の生産活動や物流が大きな影響を受けている。製造業ではサプライチェーンの寸断、小売業では店舗の臨時休業や従業員の安全確保が課題となるなど、あらゆる業種で気象災害によるリスクが顕在化している。
こうした状況の中で、企業のBCP強化が求められている。特に、事前のリスク把握と、発災後の迅速な復旧対応が重要視されている。
「GeoMation 災害対策ソリューション」の特長
本ソリューションは、日立ソリューションズが30年以上にわたって提供してきた地理情報システム(GIS)「GeoMation」の技術を活用し、気象情報やIoTデータを統合し、企業の災害対策を支援する。
- リアルタイムの気象情報を活用したリスク検知
日立ソリューションズは、株式会社ハレックスと連携し、約1km四方の精度での気象データを提供。これにより、降水、浸水、土砂災害の発生リスクを可視化し、企業の防災計画に役立てる。 - 地図上での設備・拠点のリスク分析
企業が保有する設備や工場、倉庫の管理情報を地図上で可視化し、どのエリアがどの程度のリスクを抱えているかを即座に把握可能にする。これにより、必要な対策を迅速に講じることができる。 - 管理者と現場作業員の情報共有
被災状況や点検結果、現場写真をクラウド上で共有し、リアルタイムでの情報連携を可能にする。管理者は的確な指示を出し、現場作業員は視覚的に情報を把握しながら迅速な対応が可能となる。 - 復旧計画の策定支援
過去の災害データを蓄積し、将来の気象リスクに備えた計画策定を支援。災害後の対応履歴を活用することで、企業の防災力を向上させる。
企業の防災対策に新たな選択肢を
「GeoMation 災害対策ソリューション」は、これまで公共インフラ向けに展開されてきたGIS技術を、企業の防災対策にも応用した革新的なサービスである。企業のBCP強化のための一助となることが期待される。
日立ソリューションズは、本ソリューションの提供を通じて、安心・安全に暮らせる持続可能な社会の実現に貢献していく。