長野県木曽町において、地域の魅力を観光資源として磨き上げる新たな地方創生プロジェクトが動き出した。地域プロデュースを手がける株式会社さとゆめと、旅行大手のHIS(株式会社エイチ・アイ・エス)、そして一般社団法人おんたけウェルネスラボ、木曽町が連携し、「新・目的地創出事業(Destination Create Project=DCP)」に関する包括連携協定を締結した。
この連携により、木曽町の豊かな自然や食文化、歴史を活かした“新しい旅の目的地”づくりが本格的に始動する。
開田高原や木曽馬、発酵食「すんき」など、唯一無二の地域資源を活用
木曽町は長野県南西部に位置し、御嶽山や木曽駒ヶ岳を擁する山々と、木曽川が流れる豊かな自然環境に恵まれた地域だ。標高1,100メートルを超える開田高原には、日本唯一の在来馬「木曽馬」が生息し、江戸時代の宿場町の名残を残す中山道・福島宿の文化遺産も息づく。
また、木曽町では古くからの発酵文化も根付いており、塩を使わない植物性乳酸菌発酵食品「すんき漬け」や「そば饅頭」「ほうば巻き」など、郷土の味も魅力のひとつだ。
今回の協定では、こうした地域資源を観光コンテンツとしてさらに磨き上げ、ウェルネスツーリズムの拠点として発信力を強化していくことが目的となっている。
「木曽町ヘルシータウン構想」を背景にした戦略的連携
木曽町ではすでに、「木曽町ヘルシータウン構想」のもと、ココロとカラダの健康を回復・維持するための取り組みを進めている。その中核を担うのが、開田高原を拠点に活動する一般社団法人おんたけウェルネスラボだ。
同団体は、令和3年度に「森林サービス産業の準モデル地域」として国から認定され、令和4年度には正式なモデル地域としても選定。木曽馬や発酵食といった地域資源を活かした体験型プログラムの開発に注力してきた。
この実績が評価され、今回の協定では、観光振興だけでなく、インバウンド対応、関係人口の創出、企業誘致、環境保全、SDGs推進など、多角的な観点からの地域づくりが掲げられている。
HIS・さとゆめの連携でインバウンド・国内観光の両輪を強化
さとゆめはこれまで全国50以上の地域で地方創生プロデュースを手がけており、今回のプロジェクトでも、現地に専門人材を1名派遣し、現場に根ざした支援を行う予定だ。
また、HISとの連携によって、インバウンド市場へのアプローチも加速。海外からの観光客に向けて、木曽町のウェルネスツーリズムや文化体験を届けるルートの開発やプロモーションが期待される。
木曽町を「人生の目的地」にする旅を
「Destination Create Project(DCP)」は、単なる観光地ではなく、「人々が人生の目的地を見つめる場」を目指す取り組みだ。観光はもちろん、働き方や暮らし方の再発見につながるような“深い旅”を提供する。
今回の協定によって、木曽町は「心と体が整う旅の目的地」として新たな魅力を放つことになるだろう。
【連携事項一覧】
- 地域振興・地方創生
- 観光・魅力発信
- インバウンド戦略
- 観光施設への誘客促進
- 関係人口の創出
- 企業の誘致・連携
- SDGsの推進
- 自然環境の活用と保全
- 文化・産業振興
- その他目的達成に必要な事項