自転車修理・メンテナンスの専門企業である株式会社ドクターペダルは、2025年4月1日より、茨城県の広域レンタサイクル事業のオペレーションを正式に開始した。豊かな自然と観光資源を有する茨城県において、自転車を活用したサステナブルな移動手段の提供により、観光振興と地域交通の強化を目指す。
県内9市町にまたがる広域展開、12カ所の拠点を設置
本事業では、県内9市町の観光地や主要駅周辺に12箇所の貸出・返却拠点を整備。利用者はこれらの拠点間で自由に自転車を借りたり返却したりできるため、観光客はもちろん、通勤・通学など日常的な移動手段としても利便性が高い。
また、土浦市内に新設された車両保管倉庫を拠点に、迅速な車両配置・回収やトラブル対応が可能となっている。
安全と快適さを両立、専門技術による高品質メンテナンス
ドクターペダルは、自転車整備の専門企業として、自転車安全整備士や自転車技師による定期的な点検・修理を徹底。安全性と快適性の両立を図り、初めての利用者でも安心して乗ることができる運用体制を整えている。
また、観光客が使いやすいよう、エリアの観光スポットとの連携も重視。サイクリングで訪れることで、新たな地域の魅力を発見できる仕組みを構築している。
環境と経済の両立へ 地域活性とエコな交通の実現を目指す
本事業では、二酸化炭素排出量の削減を目指す“エコな移動手段”としての側面も強調されている。観光とエコを両立する取り組みとして、県内外の注目を集める可能性がある。
さらに、レンタサイクルを活用することで、各地域の観光資源を“自転車でつなぐ”新たな観光動線を形成。観光消費の地域内循環を促し、地域経済の活性化にも寄与することが期待されている。
今後の展望 “地域密着型モビリティサービス”へと進化
株式会社ドクターペダルは、今回の受託を契機に、地域社会に根ざしたモビリティサービスの展開を進めていく方針だ。今後は、地元自治体や観光事業者とのさらなる連携を深め、新たなサービスやイベントとも連動しながら、“移動そのものが観光体験となる”ようなレンタサイクルの可能性を追求していく。
地域の魅力を“自転車の目線”で再発見できるこの取り組みは、観光だけでなく、日常の移動手段としても定着する可能性を秘めている。持続可能な移動インフラの新たなモデルとして、今後の展開に注目が集まる。