akippa株式会社は同社の駐車場シェアサービス「アキッパ」において、スマートフォンひとつで簡単に駐車場を貸し出せる新機能「オーナーモード」を正式リリースした。これにより、これまで法人や管理会社に限定されていた駐車場運営のハードルが大きく下がり、誰でも空きスペースを活用して収益化が可能となる。
誰もが“貸し手”になれる社会へ
アキッパは2014年のサービス開始以来、駐車場オーナーに代わって同社が情報登録・掲載・運営を行う「代理掲載型」を中心に展開してきた。今回登場した「オーナーモード」では、駐車場の登録から運営・収益化までをすべてスマートフォンのアプリ内で完結できる。本人確認を終えれば、最短24時間で運営開始が可能となる。
すでに1,400台以上の駐車場がオーナーモードを通じて登録されており、アキッパでは今後、代理型と自主型を併存させた「ハイブリッド運営体制」へ移行。駐車場の供給をさらに拡大し、より自由で柔軟なモビリティ社会の実現を目指す。
空きスペースの収益化を誰でも実現
オーナーモードでは、駐車場の貸出日や料金の設定が自由に行えるほか、利用者との直接メッセージ機能やクーポン発行機能、利用データの可視化など多様なサポートが用意されている。急な予定変更時には貸出停止も可能なため、柔軟な運営ができる点も魅力だ。
今後は、収益最大化に向けたデータ分析機能の強化や、より多様なニーズへの対応を進め、個人でも継続的に駐車場運営ができる仕組みづくりを推進していく。
地域課題の解決と社会貢献にも寄与
アキッパでは、これまでに50以上の自治体・スポーツクラブと連携し、交通渋滞や駐車場不足の解消、イベント時の混雑緩和に取り組んできた。今回の「オーナーモード」の導入により、個人が小規模スペースを貸し出すことが可能となり、遊休地の有効活用や移動の利便性向上にもつながる。
また、駐車場探しによる無駄な走行を減らすことで、排出ガスの削減にも貢献。SDGsの視点からも注目される取り組みとなっている。
akippa代表 金谷元気氏のコメント
「これまでのアキッパの駐車場台数の増加は、営業による新規駐車場開拓がほとんどでした。
営業力を活かし、常時5万件の掲載がある状態まで駐車場を増加させましたが、駐車場を借りるために会員登録をしてくださるユーザーの方々も450万人を超える規模になっております。
需要に対してさらなる供給をと考えた際に、このまま営業力だけを活かした開拓をしていては追いつかないと感じました。
そこで、オーナー自らが簡単に駐車場を登録し、貸し出せる仕組みをつくることとなりました。それが今回のオーナーモードとなります。
弊社は営業会社として創業し、アキッパというサービスをその後に開始しました。
営業会社から本当の意味でテックカンパニーに変貌する第一歩が、このオーナーモードだと思っております。
人手をかけず、プロダクトにより行動変容を促す、最初の大きな取り組みです。
この機能により、多くのオーナーが、楽しく便利に駐車場を運営できることを願っております」