高知信用金庫は、創業100周年記念事業の一環として推進する「須崎市海のまちプロジェクト」および「高知美食学プロジェクト」で活躍中の寿司職人デイビッド・ブハダナ氏が、2025年4月4日、高知市で開催された「アニ魂サミット」内で実施された全国鮪解体師協会の1級マグロ解体師本試験において、外国人として初めて一発合格を果たしたと発表した。
米国から須崎市へ、食と文化の架け橋に
デイビッド・ブハダナ氏は米フロリダ州出身。18歳で寿司職人を志し、日本での修業を経て、米国で寿司店「Sushi by Bou」を創業。現在は全米約30店舗を展開し、500人以上の従業員を抱えるなど、米寿司業界の第一線で活躍している。
2023年に参加した日本料理の研修ツアーをきっかけに須崎市に惹かれ、移住を決意。以来、須崎市を拠点にマグロ解体ショーや寿司提供を通じて地域の食文化発信に取り組み、2024年2月には「須崎市観光大使」に就任している。
試験で見事な包丁さばきを披露し合格
デイビッド・ブハダナ氏は1級マグロ解体師の資格取得を目指し、須崎市の「回転寿司いちばん船」の協力のもとで練習を重ね、3月に仮試験を突破。4月4日に高知市で開催されたアニ魂サミット内での本試験に臨み、高知県大月町産80キロ超のクロマグロを用いて技術を披露。英語と日本語を交えたパフォーマンスで観客を魅了し、見事合格を勝ち取った。
全国鮪解体師協会からは「最短最速2カ月での資格認定は快挙。今後はアメリカでのマグロ解体ショーをさらに昇華させ、高知県の水産物のPRと地域活性化に貢献してほしい」との期待が寄せられている。
須崎市海のまちプロジェクトと高知美食学プロジェクトについて
「須崎市海のまちプロジェクト」は、須崎市が持つ歴史と海洋資源の魅力に着目し、新たな交流人口の創出や雇用促進を目指す官民連携の取り組み。高知信用金庫は創業地である須崎市を起点に本事業を支援している。
また、「高知美食学プロジェクト」は、高知県内の食文化を知的コンテンツとして発信し、地域ブランドの向上を図る取り組み。地元メディアとの連携による映像制作やSNS発信も積極的に行われている。
デイビッド・ブハダナ氏は、外国人初の1級マグロ解体師として、今後アメリカをはじめ世界で高知の魚食文化を発信する伝道師としての活躍が期待されている。