岐阜県高山市久々野町に、新たな地域医療の中核となる「南高山地域医療センター久々野拠点診療所」が完成した。広大な市域を持つ高山市において、久々野町・朝日町・高根町の南高山地域に暮らす住民の命と健康を支える拠点として、5月1日より診療を開始する。
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地域に根ざした持続可能な医療を目指して
同診療所は久々野支所に隣接し、地域の地理的課題に対応する形で設置されたもの。建物は木造一部鉄骨造の2階建てで、延べ床面積は784㎡。診察室に加え、研修室や会議室も備え、日常診療のみならず災害時の受け入れ機能も担う。
さらに、医学生や看護学生の実習拠点としても活用される予定で、「地域に即したきめ細かな医療の提供」「持続性のある安定した医療体制の構築」「次世代の医療人材の育成・確保」を3本柱に整備された。
完成式に50名が参列、高校生による地域医療提案も
4月12日に実施された完成式には約50名の関係者が出席。田中市長は「センターを拠点に、地域の方々の命と健康を守る取り組みを進めていきたい」と挨拶した。
式典では、高山西高等学校の生徒による「高山市の地域診療所へのアクセスを改善するために」というテーマの発表も行われ、地域医療の将来を見据えた若者の視点が披露された。
5月1日より診療開始
診療業務は2025年5月1日から本格的にスタートする。高山市では今後も地域に密着した医療提供体制の強化を図り、安心して暮らせるまちづくりを目指していく。