ポケトーク株式会社は、AI通訳機「ポケトークS2(ビジネスモデル)」と、遠隔管理・可視化を可能にする管理コンソール「ポケトーク アナリティクス」200セットを大阪市に導入したと発表した。導入先は大阪市内の全24区役所で、同社によると「ポケトーク アナリティクス」を活用した自治体導入としては全国初かつ最大規模となる。
大阪市では外国人住民の急増や多言語対応の必要性に対応すべく、「誰一人取り残されないデジタル化」の推進を掲げている。2021年からの3年間で5万人以上の外国人が増加したことを背景に、市民との円滑なコミュニケーション手段として、リアルタイム翻訳が可能なAI通訳機の導入を決定した。
安全性と利便性を兼ね備えた最新モデル「ポケトークS2」
「ポケトークS2」は、90言語に対応した音声・テキスト翻訳機で、世界170以上の国と地域で通信可能なグローバルSIMを内蔵。Wi-Fi通信がない環境でも利用できる上、バッテリー性能も向上しており、行政窓口などの多様な利用シーンでの活用が見込まれている。
さらに、翻訳内容のセキュリティにも配慮されており、国際的なセキュリティ基準に準拠。大阪市のように市民の個人情報を扱う自治体業務においても、安心して利用できる仕様となっている。
翻訳内容の可視化と端末管理を実現する「ポケトーク アナリティクス」
あわせて導入される「ポケトーク アナリティクス」は、導入された通訳機の使用状況や翻訳言語、会話内容などをリアルタイムで把握・分析できる管理コンソール。端末の紛失対応やSIMの期限管理にも対応しており、業務負担の軽減とセキュリティの強化を両立する。行政現場における言語ニーズの分析や、より効果的な施策立案にも活用が期待される。
今後の展望:全国の自治体・行政機関への拡大に意欲
ポケトーク株式会社は、今後も国内外での「多言語対応」の需要拡大に対応しながら、自治体・行政機関をはじめとする公共分野への導入を加速する方針だ。誰もが言葉の壁を越えてサービスを受けられる社会の実現に向け、翻訳機能と運用管理機能の両面から支援を広げていくとしている。