2025年4月23日と9月19日、大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンステージ」にて、京都府和束町のお茶文化に触れられる茶摘み体験イベントが開催される。主催は株式会社抹茶ツーリズムで、耕作放棄地や間伐材といった地域課題にもアプローチする取り組みとして注目されている。
宇治茶の里・和束町の“新茶葉”を万博会場で手摘み体験
会場では、実際にお茶の葉がついた枝を設置し、来場者がその場で手摘みを体験できる。摘んだ茶葉は持ち帰り可能で、自宅での楽しみにもつながる。
イベントは無料で参加でき、各回の定員は15名。参加希望者は専用フォームから事前申し込みが必要だ(※万博会場への入場には別途チケットが必要)。
さらに、各日先着100名には、和束町産の煎茶ティーバッグをプレゼント。耕作放棄地を活用して育てられた茶葉を間近に体験できる、貴重な機会となる。
和束町の課題に向き合い“次世代につなぐ”体験型イベント
今回のイベントは、和束町の持続可能な農山村づくりの一環としても位置付けられている。茶葉の育成には耕作放棄地を利用し、茶摘み体験を通じて地域資源の活用と観光振興を両立。さらに、会場内の展示物には和束町の間伐材を使用し、林業の再興や森林保全の大切さも伝える。
間伐材の展示や山の整備にも注目
間伐材の展示を手がけるのは、地域の山林整備を担う「和束の森探検隊」代表の北和久氏。祖父の代から続く木材業を継ぎ、地元の山の価値を伝える活動を展開している。
北氏は「お茶と同じように、和束の山にも関心を持ってほしい。茶畑と森林が織りなす景観も、町の宝です」と語る。
地域観光と持続可能性を両立する抹茶ツーリズム
主催の株式会社抹茶ツーリズム・代表の新条正恵氏は、茶畑体験を中心とした観光コンテンツでインバウンド対応や地域課題の解決に取り組んでいる。
「今回のキーワードは“どうやって次世代につなぐか”。生産者がいなければ、景観も文化も守れません。手摘み体験を通じて、和束町の人や営みにも想いを馳せていただければ」と語る。
日本茶の魅力に触れたいなら“茶源郷”和束町へ
和束町は「宇治茶」の主産地として知られ、山肌に広がる茶畑は京都府景観資産にも登録されている。日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の一部にも認定されており、国内外からの観光客が増加している。
イベントでは和束町の観光情報も紹介されており、現地での茶摘み体験や、釜炒り茶づくり、古民家でのアフタヌーンティーなど、多彩なプログラムも案内されている。
【イベント概要】
■イベント名:和束町 茶摘み体験(大阪・関西万博内)
■日程:
・2025年4月23日(水)10:55~11:20、11:40~12:25(各回15名)
・2025年9月19日(金)時間未定
■会場:大阪ヘルスケアパビリオン内「リボーンステージ」
■参加費:無料(※入場チケット別途必要)
■申込:https://keihannaexpo.org/hp/
■主催:株式会社抹茶ツーリズム